アルガードの目薬を最適に選ぶ方法。目のかゆみは用途で使い分けよう



花粉や乾燥する季節になると起こりやすい目のかゆみ。そんな時に目薬は手放せない存在です。しかし目薬は種類も多く、どれを選べばいいか悩んでしまいますよね。今回はロート製薬から発売されているアルガードについて、症状に合わせた目薬の選び方を徹底解説。あなたに最適な目薬を見つけましょう。
ロート製薬のアルガードは目のかゆみに効く目薬

ロート製薬では花粉症対策ブランドとして「アルガード」を発売しています。アルガードは目のかゆみに特化した目薬を多数ラインナップ。30年以上にわたって花粉症の研究を続けているロート製薬だからこそ、あなたのツライ花粉症の悩みを解決できるはずです。
アルガードの各種製品について
ロート製薬のアルガードは確かな効き目とさし心地で支持され、目薬市場でも多くのシェアを獲得し、高いブランド力を誇っています。
現在アルガードは成分や症状、使用感によって様々な商品が発売されています。
・アルガード
・アルガードs
・アルガードクールEX
・コンタクトa
・こどもクリア
・クリアブロックEXa
・クリアマイルドEXa
・クリアブロックZ
・クリアマイルドZ
・クリニカルショット
・クリニカルショットm
各商品の成分や特徴について解説
アルガードは数多くの商品が発売され、どれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。ここでは商品ごとにかゆみを抑える成分や商品の特徴を詳しく解説していきます。
ロートアルガード(s)

成分
・グリチルリチン酸二カリウム・・・・0.25%
・クロルフェニラミンマレイン酸塩・・・・0.03%
・塩酸テトラヒドロゾリン・・・・0.01%
・ビタミンB6・・・・0.1%
特徴
花粉症などのアレルギー症状は、花粉やハウスダスト等を体が異物とみなし、体外へ追い出したり、攻撃することで起こる反応のこと。体内ではヒスタミンなどアレルギーの原因物質が放出され、働くことで目のかゆみや充血、涙が出るといったつらい花粉症の症状を招きます。
ロートアルガードはヒスタミンなどの働きを抑える「クロルフェニラミンマレイン酸塩」を配合。これにより花粉症のつらい目のかゆみを改善します。
また、炎症を抑える「グリチルリチン酸二カリウム」や、充血除去成分である「塩酸テトラヒドロゾリン」を組み合わせることで、目のかすみや疲れ、結膜充血に効果的です。
さらに防腐剤を含んでおらず、すっきり爽快なさし心地。ハードコンタクト(酸素透過性を含む)装用中には使用できますが、ソフトコンタクトレンズでは使用できないため注意してください。
ロートアルガードクリアブロックEXa(マイルドEXa


成分
・クロモグリク酸ナトリウム ・・・・1%
・クロルフェニラミンマレイン酸塩 ・・・・0.015%
・プラノプロフェン ・・・・0.05%
・コンドロイチン硫酸エステルナトリウム ・・・・0.2%
特徴
クリアブロックEXaの特徴として「クロモグリク酸ナトリウム」と「プラノプロフェン」を配合していることです。
「クロモグリク酸ナトリウム」によりヒスタミンなどアレルギー物質の放出を抑えることでアレルギーの発生を元から抑えます。加えて「プラノプロフェン」が結膜の炎症をしずめることで、つらい目のかゆみや充血を抑え、目を健やかな状態に導いてくれるでしょう。
さらに「コンドロイチン硫酸エステルナトリウム」により目の潤いを保ち、角膜保護に効果的です。花粉症の時期になると目をこすってしまう方は、この成分があると助かるかもしれません。
なお、清涼感の違いによりクリアブロックEXa(清涼感あり)とマイルドEXa(清涼感なし)があるため、お好みで選択してください。
ロートアルガードクリアブロックZ(マイルドZ)


成分
・クロモグリク酸ナトリウム ・・・・1%
・クロルフェニラミンマレイン酸塩・・・・ 0.03%
・プラノプロフェン ・・・・0.05%
・コンドロイチン硫酸エステルナトリウム ・・・・0.5%
特徴
クリアブロックEXaに対して、クリアブロックZは「クロルフェニラミンマレイン酸」・「コンドロイチン硫酸エステルナトリウム」が増量され、より効果が期待できます。
特に、従来の一般用のアレルギー用点眼剤を2日間程度使用し、十分な効果が得られなかった方におすすめです。
4つの有効成分を最大濃度配合することで、我慢の限界を超えたつらい目のかゆみや充血など花粉症によるアレルギー症状をしずめてくれるでしょう。
さらに「L-メントール」「d-カンフル」をバランスよく配合することで、さした瞬間だけでなく、さした後も絶妙な清涼感が続きます。効き目とさし心地にこだわった目薬となっています。
清涼感が苦手な方はロートアルガードクリアマイルドZをお選びください。
ロートアルガードクリニカルショット(m)


成分
・トラニラスト・・・・0.5%
・クロルフェニラミンマレイン酸塩・・・・ 0.03%
・プラノプロフェン・・・・0.05%
・タウリン・・・・ 1.0%
特徴
クリニカルショットは従来の「クロモグリク酸ナトリウム」から「トラニラスト」への変更が大きなポイント。市販薬ではロート製薬のみが配合している抗アレルギー成分で、臨床試験も実施済の製品です。
「トラニラスト」はアレルギーの原因物質を抑制するだけでなく、アレルギー物質を放出する細胞の活性化を抑えることで、痒みなどの重症化を防ぐことができます。
クリニカルショットは全有効成分が最大濃度配合され、目の痒みはもちろん、充血や異物感など全てのアレルギー症状に効果があるとされています。目薬をさしてもすぐにかゆみがぶり返す方や、病院に行く時間はないけどもっと効果の期待できる目薬が欲しい方におすすめです。
クリニカルショットはクールな清涼感が続きますが、苦手な方は優しいさし心地であるクリニカルショットmを選びましょう。
使用する上での注意点は?

抗炎症作用をもつ「プラノプロフェン」は分娩遅延の可能性があるため、妊娠や授乳中の方は使用できません。今回ご紹介した中では、ロートアルガード(s)のみ妊娠・授乳中に使用しても問題ありませんが、必ず用法・用量を守って使用しましょう。
診察を受けている産婦人科医には一般用目薬を使用していることを伝え、医師の指示に従ってください。
またお子様の目薬の使用に関しては、目の状態や目薬のさし心地など意思表示ができる年齢になってから使用しましょう。
ロートアルガードクリアブロックEXa、ロートアルガードクリアブロックZ、ロートアルガードクリニカルショットシリーズは7歳未満には使用できません。必ず確認するようにしてください。なお、お子様は清涼感を強く感じる場合があるので、子供用のロートアルガードこどもクリアがおすすめです。
商品の選び方を薬剤師が紹介

目のかゆみを鎮める目薬は本当に多種多様。一体どれが自分にぴったりなのか選べないと感じたことはありませんか?
ここからは目薬の選び方を薬剤師の目線でご紹介します。ぜひ、あなたの症状にあった目薬を見つけてくださいね。
「アレルギーかわからない目のかゆみ」ならアルガード(s)
自分の目のかゆみの原因がアレルギーであるかわからないという方は、アルガード(s)を選びましょう。アルガードシリーズの中でももっともスタンダードなタイプの目薬です。抗ヒスタミン成分配合で目のかゆみや充血を和らげてくれます。
ハードコンタクトレンズ装用中であれば使用できますが、ソフトコンタクトレンズには使用できません。
なお、ソフトコンタクトレンズ使用の方にはロートアルガードコンタクトが良いでしょう。防腐剤が入っていないため、ソフトやハード、使い捨てなどほぼ全てのコンタクト装用時に使用でき非常に便利です。ただし、カラーコンタクトレンズには使用できないため注意してください。
「つらい目のかゆみ」にはクリアブロックEXa(マイルドEXa)
クリアブロックEXaはアレルギー専用目薬であり、アレルギーのつらい目のかゆみに効果があります。アレルギー成分の発生を抑える「クロモグリク酸」や炎症を鎮める「プラノプロフェン」を配合しています。アレルギー症状や炎症が続いている方におすすめします。
「我慢できない目のかゆみ」にはクリアブロックZ(マイルドZ)
クリアブロックZはアレルギー専用目薬であり、クリアブロックEXaに比べて「クロルフェニラミンマレイン酸」を倍量配合しています。また有効成分が最大量配合され、我慢できない目のかゆみを和らげてくれます。
さらに「コンドロイチン硫酸エステルナトリウム」を増量することで、角膜保護効果がさらに期待できます。かゆみがひどく目をこすってしまいがちな方にも良いでしょう。
「EXa,Zで改善できない目のかゆみ」にはクリニカルショット(m)
クリニカルショットは医療用でも使用される「トラニラスト」最大量配合することで、かゆみを元から抑えます。臨床試験実施済のため効果が実証されている点もおすすめできるポイントではないでしょうか。
他の花粉症用目薬を使用しても改善しない場合や、クリアブロックEXaやクリアブロックZでも効果が足りないと感じる方に、他の薬との効果の違いを感じることができるかもしれません。
各商品のまとめ表
商品名 | 清涼感 | 使用可能年齢 | 防腐剤 | 妊婦・授乳婦 | 特徴 |
アルガード | 〇 | – | × | 〇 | |
アルガードS | – | – | × | 〇 | |
アルガードクールEX | 〇 | – | × | 〇 | 清涼感強め |
コンタクトa | 〇 | – | × | 〇 | ソフトコンタクトレンズにも使用可能 |
こどもクリア | 若干 | – | × | 〇 | 清涼感弱め |
クリアブロックEXa | 〇 | 7歳以上 | 〇 | × | クロモグリク酸Na,プラノプロフェン配合 |
クリアマイルドEXa | – | 7歳以上 | 〇 | × | クロモグリク酸Na,プラノプロフェン配合 |
クリアブロックZ | 〇 | 7歳以上 | 〇 | × | EXaと比べて、クロルフェニラミン,コンドロイチンが増量 |
クリアマイルドZ | – | 7歳以上 | 〇 | × | EXaと比べて、クロルフェニラミン,コンドロイチンが増量 |
クリニカルショット | 〇 | 7歳以上 | 〇 | × | トラニラスト配合 |
クリニカルショットm | – | 7歳以上 | 〇 | × | トラニラスト配合 |
自分に合う商品を選び使用してみましょう!

目の痒みは花粉症の中でも特につらい症状です。ご紹介したポイントを参考にして、ご自身の悩みや好みに合わせて選んでみてください。また目薬を使用する際は必ず、用法・用量を守って正しく使用しましょう。
ただし目薬を使用しても症状がよくならない場合は、医療機関を受診するか、お近くの薬剤師に相談してください。
アルガードに関するQ&A
Q.セルフメディケーション税制対象?
A.セルフメディケーション税制とは、特定の市販薬を購入した際に所得控除を受けられる制度です。今回ご紹介した商品の中では、クリアブロック・マイルドExa・クリアブロック・マイルドZ・クリニカルショットシリーズが控除の対象となります
Q.コンタクトを付けたまま使用できる?
A.多数のアルガード製品の中でもアルガードコンタクトは、カラーコンタクトレンズを除く全てのコンタクトレンズで使用可能となっています。コンタクトを日常的に使用している場合は、アルガードコンタクトを検討してみてはいかがでしょうか。
またアルガード・アルガードs・アルガードクールEX・こどもクリアはハードコンタクトのみ使用可能です。
しかしその他の目薬は、ソフト・ハード問わず、コンタクトレンズ装用中は使用できません。必ずコンタクトレンズを外してから使用するようにしましょう。また再度コンタクトレンズを装用する際も、目薬を点眼して5〜10分程度あけるようにして下さい。
薬剤師がいないと買えないの?
A.今回ご紹介した目薬は第二類医薬品、または第三類医薬品に該当するため、薬剤師不在であっても購入可能です。
ただし、目薬使用後に皮膚のかゆみや湿疹、息苦しさ、目のかゆみや充血が悪化した場合はすぐに使用を中止し、医師、薬剤師又は登録販売者に相談するようにしましょう。
Q.ECサイトなどネットで購入することはできる?
A.ネットでも購入できます。
参考文献
ロート製薬,「花粉症対策アルガード商品一覧」
〈https://jp.rohto.com/rohto-alguard/promotion/lineup/#EYE〉(2020年02月28日閲覧)
ロート製薬,「ロートアルガード」
https://jp.rohto.com/rohto-alguard/promotion/lineup/#EYE
(2020年02月28日閲覧)
ロート製薬,「ロートアルガードクリアブロックZ」
(2020年02月28日閲覧)
ロート製薬,「アルガードクリニカルショット」
日経BP,「花粉症の目薬どれがすぐ効く、あとで効く?」,2017
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO13764160X00C17A3000000?page=2
(2020年02月28日閲覧)
大正製薬,「花粉症の市販薬でおすすめは?症状別、目的別にご紹介」,2020
https://brand.taisho.co.jp/allerlab/articles/035/ (2020年02月28日閲覧)
ロート製薬,「ぶり返すつらいかゆみを鎮静化 ロートアルガードクリニカルショット・ロートアルガードクリニカルショットmを新発売!」,2019
https://www.rohto.co.jp/news/release/2019/1212_01/ (2020年02月28日閲覧)
日本一般用医薬品連合会,「知ってトクする セルフメディケーション税制」
https://www.jfsmi.jp/lp/tax/ (2020年02月28日閲覧)