「傷跡ややけど跡をなんとかしたい…」市販の医薬品クリームを薬剤師が紹介

「傷跡が目立ってしまい服装に悩んでしまう」

特に露出が多くなる夏になるにつれて女性なら1度は経験があるのではないでしょうか?また、傷跡ややけど跡はどうしたらいいのかわからない方も多いと思います。今回は傷跡ややけど跡に効果のある市販の医薬品クリームについて、商品の選び方や特徴を紹介していきます。

薬剤師からのポイント

傷跡には『ヘパリン類似物質』配合商品が適している

ヘパリン類似物質は、傷跡ややけど跡に効果のある成分として代表的な成分です。跡が残っている部位の炎症をしずめ、血行を良くし、お肌の新陳代謝(ターンオーバー)を促進することで気になる傷跡ややけど跡を目立たなくします。

効果の効き始めを見逃さない

傷跡ややけど跡の部位が『なめらかになる』『やわらかくなる』『色が薄くなる』が実感できれば効き始めのサインです。毎日のケアの中で傷跡ややけど跡の変化を観察するのも大切です。

まずは1ヶ月使用してみよう

「どれくらい使えばいいの?」という質問を受けることがありますが、効果が実感できる期間にはもちろん個人差があります。しかし、お肌の生まれ変わりの周期は最低でも28日かかるので、まずは1ヶ月使用してみると良いでしょう。

傷跡とは

傷跡とは傷やニキビなどが治った跡に皮膚に残る『あと』です。傷の原因はさまざまで転んだり、カッターや包丁で切ってしまったり、動物に噛まれてしまったなどみなさんも1度は経験があるのでなないでしょうか?

傷跡は傷の深さや大きさ、体の部位などによって治り方もさまざまです。

こんな傷跡に使える

市販の傷跡を改善する医薬品のクリームはさまざまな傷跡に使用できます。

こんな傷跡に

・転倒してできた擦り傷跡
・物にふつけてできた跡
・引っかき傷やかきむしり跡
・虫さされ跡
・やけど跡
・包丁やカミソリなどのきり傷跡
  

傷跡に効く市販薬

ここでは傷跡ややけど跡に効く市販薬をご紹介します。紹介する商品にはすべて有効成分に『ヘパリン類似物質』を配合しており、お近くのドラッグストアやECサイトで購入できます。

アットノンEX

アットノンEXは小林製薬が販売する商品で、有効成分に『ヘパリン類似物質』をはじめ傷跡ややけど跡の炎症をしずめる『グリチルリチン酸二カリウム』や皮膚を修復を促す『アラントイン』を配合し、傷ついた肌組織を内側から修復することで、傷跡ややけど跡を目立たなくする働きがあります。

クリーム、ジェルの2種類があり、さらっとした使用感ならジェル、しっとりした使用感ならクリームとお好みの使用感で選べるのも嬉しいですね。

さらに、傷跡を隠しながら治すことができるコンシーラータイプもあります。

アトキュア

アトキュアはロート製薬が販売する商品で、有効成分に『ヘパリン類似物質』とごわついた肌の新陳代謝を促進して、肌の生まれ変わりを助ける『ビタミンA油』が傷跡ややけど跡を目立たなくしてくれます。

べたつかない使用感で、傷跡ややけど跡にしっかりと染み込ませるイメージで塗ると良いでしょう。

ニチバン アトファイン

ニチバンアトファインは絆創膏ケアリーブなどを販売するニチバンの商品で、有効成分に『ヘパリン類似物質』のみを配合した商品です。ヘパリン類似物質の血行促進作用や抗炎症作用によって、内側から皮膚の再生を促し、傷跡ややけど跡を目立たなくします。

また傷跡の部分は皮膚が薄くなって、水分がにげやすく、乾燥しやすいことを考え、保湿感にもこだわったクリームです。

傷跡を残さないために気をつけること

傷跡を残さないためには、市販薬に頼るだけではなく、日常生活でもちょっとした工夫が大切になります。傷ややけどの部分は皮膚が薄くなっており、紫外線にあたるとシミの原因になることがあります。そのため傷跡ややけど跡部分をなるべく日光に当てないように心がけましょう。

まとめ

傷跡ややけど跡ができると周囲からの視線が気になってしまいますよね。特に露出が多い夏場は服装選びに悩まれる方も多いのではないでしょうか?傷跡ややけど跡に悩んでいる方は、今回ご紹介した『ヘパリン類似物質』配合の商品を試してみると良いでしょう。

 

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参考文献

傷あと・やけどあとに/傷あと改善薬アットノン/小林製薬
https://www.kobayashi.co.jp/brand/atnon/ 

傷・傷あと基礎知識/傷あと改善薬アットノン/小林製薬
https://www.kobayashi.co.jp/brand/atnon/care/ 

アトキュア(傷あと・やけどあとに)ロート製薬:商品情報サイト
https://jp.rohto.com/atocure/ 

アトファインクリーム/傷あとケア/ニチバン株式会社:製品情報サイト
https://www.nichiban.co.jp/general/health/wound_care/scar/atofine_cream/ 

執筆者 / ファクトチェック / 監修者

Author profile

Nobuhiro Nagao

病院薬剤師として6年勤務。主にがん領域を経験。
現在は調剤薬局にて経営者かつ薬剤師として地域の健康サポートに取り組んでいます。
また、webライターとしてOTCやセルフメディケーションについて正しい医療情報を発信し、悩みを解消できる記事作成に励んでいます。

一緒にセルフメディケーションについて知識を増やしていきましょう。

Author profile

Yosuke Fukuoka

薬剤師

【薬剤師】ドラッグストア薬剤師を4年間経験。その後、本社教育部門にて市販薬セミナーの講師を務める。広告やパッケージに惑わされないお薬選びのコツを「わかりやすく」伝えられるよう、日々の執筆を行っています。

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