「今年もインフルエンザの季節がやってきた…」
「病院に行けないけれど、インフルエンザの症状をどうにかしたい…」
そんな時、市販薬が役立つことがあります。
インフルエンザは急な発熱や高熱、関節の痛み、悪寒などの症状が特徴ですが、咳、鼻水、のどの痛みなどの風邪症状もあり、症状を和らげるためには適切な市販薬を使用することが大切です。
この記事では、インフルエンザの症状に対応する市販薬の選び方と効果的な使い方について詳しく紹介します。自宅でできる対策を理解し、症状を早く楽にしましょう。
インフルエンザとは
インフルエンザはインフルエンザウイルスによって引き起こされる感染症で、急な高熱、咳、喉の痛み、関節や筋肉の痛みなどが主な症状です。
風邪と似ていますが、インフルエンザは症状が重く、合併症を引き起こすリスクも高いため、早期の対処が重要です。
インフルエンザの主な症状
- 高熱:急激に38℃以上の発熱が起こり、寒気を伴うことがあります。
- 咳・喉の痛み:乾いた咳、喉の痛みは強くなる傾向があります。
- 全身の痛み:関節や筋肉の痛みがひどく、体全体がだるく感じます。
- 疲労感:強い疲労感や倦怠感が続くことがあります。
インフルエンザに効く市販薬の種類と特徴
インフルエンザの治療には、抗インフルエンザ薬を使用することができ、医師の処方薬が必要となります。一方で市販薬を使って症状を緩和することも可能です。
しかし市販薬はあくまで症状を和らげるためのものであり、ウイルス自体を治療するものではないことを理解して使用しましょう。
解熱鎮痛薬
解熱鎮痛薬は、発熱や頭痛、関節の痛みを和らげるために使用されます。インフルエンザによる高熱や全身の痛みに効果があります。
- アセトアミノフェン:胃に優しく、子どもや高齢者でも比較的安全に使用できる成分。熱や痛みを和らげます。
【代表的な市販薬】
・タイレノールA
・カロナールA
- イブプロフェン:炎症を抑える効果があり、発熱や痛みをしっかりと抑えます。ただし、胃に負担がかかりやすいため、胃が弱い方は注意が必要です。
【代表的な市販薬】
・イブA錠
・リングルアイビーα200
咳止め薬
インフルエンザによる乾いた咳を抑えるための薬です。喉の痛みを和らげ、咳による睡眠妨害を防ぎます。
- デキストロメトルファン:中枢神経に作用し、咳の反射を抑える効果があります。乾いた咳が続く場合に効果的です。
【代表的な市販薬】
・メジコンせき止め錠Pro
総合感冒薬
総合感冒薬は、複数の症状を一度に緩和するために使用されます。発熱、頭痛、鼻水、喉の痛みなど、インフルエンザの諸症状に対応します。
- 風邪薬(総合感冒薬):一般的な風邪薬は、複数の症状を一度に和らげる成分を含んでおり、インフルエンザの軽い症状に対しても有効です。
【代表的な市販薬】
・新ルルA錠s
・パブロンゴールド
市販薬の効果的な使い方
市販薬を使用する際には、正しい使い方を守ることが重要です。以下のポイントに注意して、効果的に市販薬を活用しましょう。
使用量を守る
市販薬は、用法・用量を守って使用することが大切です。過剰に服用すると副作用が出る可能性があるため、必ず添付の説明書をよく読み、指示された量を守りましょう。
適切なタイミングで使用する
症状が現れ始めたら、早めに市販薬を使用することで、症状の悪化を防ぐことができます。特に、解熱鎮痛薬は発熱や痛みが強くなる前に服用することで、症状を効果的に抑えることができます。
併用に注意する
市販薬を複数併用する場合、成分が重複していないか注意が必要です。例えば、解熱鎮痛薬と総合感冒薬を同時に使用すると、同じ成分が重複して過剰摂取になることがあります。
併用する際は、薬剤師に相談することをおすすめします。
インフルエンザ予防のための生活習慣
市販薬はインフルエンザの症状を和らげるのに役立ちますが、予防が何よりも重要です。日常生活でできる予防策を取り入れて、インフルエンザにかからないようにしましょう。
ワクチン接種
インフルエンザワクチンは、予防に最も効果的な方法の一つです。毎年流行するウイルス株に合わせたワクチンを接種することで、インフルエンザの発症を防ぐことが期待できます。
手洗い・うがいの徹底
ウイルスの感染を防ぐために、外出後や食事前に手洗い・うがいを徹底しましょう。石けんを使ってしっかりと手を洗い、うがいで喉のウイルスを洗い流します。
十分な休息と栄養
体力を維持するために、十分な睡眠をとり、バランスの取れた食事を心がけましょう。特にビタミンCや抗酸化物質を多く含む食材は、免疫力を高めるのに役立ちます。
室内の加湿
乾燥した空気はウイルスの繁殖を助けるため、室内の湿度を適切に保つことが重要です。加湿器を使用して湿度を50~60%に保つことで、喉や鼻の粘膜を保護し、感染リスクを減らします。
まとめ
インフルエンザの症状を和らげるためには、市販薬の正しい使い方を理解することが大切です。解熱鎮痛薬や咳止め薬など、症状に応じた市販薬を適切に使用することで、症状を効果的に緩和できます。
また、日常生活での予防策を取り入れ、インフルエンザにかからないようにすることが最も重要です。市販薬を使用する際には、必ず薬剤師に相談し、正しい使用方法を守るようにしましょう。
インフルエンザの季節を健康に乗り切るために、今回の情報をぜひ参考にしてください。
参考資料
インフルエンザの原因|第一三共ヘルスケア
インフルエンザQ&A|厚生労働省
執筆者 / ファクトチェック / 監修者
Yosuke Fukuoka
【薬剤師】ドラッグストア薬剤師を4年間経験。その後、本社教育部門にて市販薬セミナーの講師を務める。広告やパッケージに惑わされないお薬選びのコツを「わかりやすく」伝えられるよう、日々の執筆を行っています。
Nobuhiro Nagao
病院薬剤師として6年勤務。主にがん領域を経験。
現在は調剤薬局にて経営者かつ薬剤師として地域の健康サポートに取り組んでいます。
また、webライターとしてOTCやセルフメディケーションについて正しい医療情報を発信し、悩みを解消できる記事作成に励んでいます。
一緒にセルフメディケーションについて知識を増やしていきましょう。