ニキビに効く市販薬の選び方と使い方は?よくある疑問もここで解決!

ニキビに効く市販薬の選び方と使い方は?よくある疑問もここで解決!

「急にニキビができて困っている…」
「スキンケアをしてもニキビが治らない…」

そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。ニキビは、見た目だけでなく、痛みやかゆみを伴うこともあり、早めに対処したいものです。

この記事では、ニキビを効果的に治す市販薬の選び方や使い方を詳しく解説します。肌に合った薬を選び、1日でも早く対処しましょう。

ニキビの原因とは

ニキビの原因とは

ニキビは、毛穴が皮脂で詰まり、そこにアクネ菌が繁殖することで炎症が起きる皮膚トラブルです。ニキビにはさまざまな種類や原因がありますが、特に4つの要因が大きく影響しています。

ホルモンバランスの乱れ

ホルモンの変動が皮脂の分泌を過剰にし、毛穴を詰まらせる原因となります。特に思春期や月経前の女性はホルモンバランスの変化が大きく、ニキビができやすくなります。

皮脂の過剰分泌

皮脂腺が活発になると、毛穴に皮脂が詰まりやすくなります。これが、アクネ菌の繁殖を促進し、ニキビの原因となります。皮脂の分泌が多いと、特にTゾーン(額や鼻の周り)にニキビができやすいです。

ストレスや生活習慣の乱れ

ストレスや睡眠不足、食生活の乱れは、体のホルモンバランスを乱し、皮脂の分泌が増える原因になります。また、便秘や胃腸の不調もニキビの一因となることがあります。

化粧品やスキンケアの影響

肌に合わない化粧品や、クレンジング不足による汚れの蓄積は、毛穴を詰まらせる原因になります。化粧品やスキンケアアイテムの選び方には注意が必要です。

ニキビに効く市販薬の種類と特徴

ニキビに効く市販薬の種類と特徴

ニキビを治すために市販薬を選ぶ際には、症状や肌質に合った薬を選ぶことが重要です。ニキビ治療に使われる代表的な市販薬の種類と特徴を紹介します。

抗炎症薬

抗炎症薬は、ニキビの炎症を抑えるために使用されます。特に、赤く腫れたニキビや痛みを伴うニキビに効果的です。

  • イブプロフェンピコノール:炎症を抑える効果があり、赤みや腫れを軽減します。
  • グリチルリチン酸:天然の抗炎症成分で、穏やかに炎症を抑えます。

殺菌薬

抗菌薬は、アクネ菌を抑制し、ニキビの原因となる細菌の繁殖を防ぐ役割があります。特に、膿を持ったニキビに効果があります。

  • イソプロピルメチルフェノール:強力な抗菌作用があり、アクネ菌の繁殖を防ぎます。殺菌力が高く、ニキビの進行を抑える効果があります。
  • ベンゼトニウム塩化物:ニキビの原因菌(アクネ菌)にすぐれた殺菌作用を発揮します。
  • サリチル酸:古い角質を取り除き、毛穴の詰まりを防ぐ効果があり、抗菌作用も併せ持つ成分です。

角質軟化成分

角質軟化成分は、角質層を柔らかくすることで、毛穴を詰まらせている角質や皮脂を取り除く効果が期待できます。特にイオウは皮脂の過剰分泌を抑える働きがあるため、思春期ニキビにおすすめの成分です。

  • ベンゾイル過酸化物:角質を柔らかくし、毛穴の詰まりを改善することで、白ニキビや黒ニキビを減少させます。
  • イオウ:角質軟化作用をはじめ、抗菌作用や皮脂過剰分泌抑制作用もある
  • サリチル酸:角質軟化作用に加え、抗菌作用も併せもつ
  • レゾルシン:角質軟化作用や殺菌作用があり、イオウと併用することで効果があらわれる

市販薬の効果的な使い方

市販薬の効果的な使い方

ニキビ治療には、市販薬を効果的に使うことが重要です。正しい使い方を守り、早めに症状を改善しましょう。

毎日のスキンケアと併用する

市販薬を使用する際は、クレンジングや洗顔後に薬を使用しましょう。肌を清潔に保つことで、薬の成分がしっかりと浸透し、効果が発揮されやすくなります。洗顔料は、刺激の少ないものを選び、肌に優しいケアを心がけましょう。

継続的に使用する

ニキビ治療は、1日や2日で効果が出るものではありません。市販薬を使用する際は、指示された期間や用法を守り、継続的に使うことが大切です。途中で使用をやめると、効果が得られにくくなることがあります。

適量を守る

市販薬を使用する際には、適量を守ることが重要です。過剰に使用してしまうと、逆に肌に負担をかけ、ニキビが悪化することがあります。用法用量をしっかり守るようにしましょう。

肌の様子を見ながら調整する

市販薬を使用している間、肌の調子に変化があれば、すぐに使用を中止するか、薬剤師に相談しましょう。肌が敏感な場合や、赤みやかゆみが出る場合は、使用する薬を変更してください。

ニキビ予防のための日常ケア

ニキビ予防のための日常ケア

市販薬を使用するだけでなく、ニキビを予防するための生活習慣を整えることも大切です。以下のポイントを心がけ、肌トラブルを未然に防ぎましょう。

洗顔と保湿を徹底する

洗顔は、皮脂や汚れを落とし、毛穴の詰まりを防ぐために重要です。ただし、洗いすぎると肌を乾燥させてしまい、逆に皮脂の分泌が増えることがあります。適度な洗顔と保湿を心がけ、バリア機能を高めるスキンケアを行いましょう。

ノンコメドジェニックを選ぶ

ノンコメドジェニックとはニキビの原因となるコメド(面ぽう)ができにくいように作られた化粧品やスキンケア商品のことです。

洗顔や化粧水などを選ぶ際には「ノンコメドジェニックテスト済み」などの記載がある商品を目安として選ぶとよいでしょう。

食生活を見直す

食事のバランスもニキビの発生に大きく関わります。脂っこい食事や糖分の多い食品を控え、ビタミンやミネラルを含むバランスの良い食事を心がけましょう。

特にビタミンB2やビタミンB6は、脂質・タンパク質の代謝をサポートするため、積極的に摂取しましょう。

睡眠とストレス管理

質の良い睡眠は、肌の再生に欠かせない要素です。寝不足や不規則な生活は、ホルモンバランスを乱し、皮脂の分泌が増える原因となります。毎日十分な睡眠を確保することで、肌のコンディションを整え、ニキビ予防につなげていきましょう。

また、ストレスは自律神経やホルモンバランスに影響を与え、ニキビが悪化する原因となります。ストレスを感じたら、リラックスできる時間を取り、心身のバランスを保つよう心がけましょう。

触らない、つぶさない

ニキビができた際に、つい気になって触ってしまったり、つぶしたくなることがありますが、これが症状を悪化させる原因になります。触ることで雑菌が入り、炎症が悪化する恐れがあります。

ニキビが気になっても、無理に触らないようにしましょう。

ニキビ治療でよくある疑問

ニキビ予防のための日常ケア

市販薬はすぐに効きますか?

市販薬の効果が現れるまでには、通常1週間から2週間程度の時間がかかります。個人差はありますが、早めに効果を感じたい場合でも、用法・用量を守って継続的に使用することが大切です。また、炎症が強い場合は、医師の診断を受けることも検討しましょう。

薬を使うのをやめても大丈夫?

症状が改善してきても、急に薬を使うのをやめると、再発することがあります。肌の調子が安定するまでは、指示された期間中、薬の使用を続けることが重要です。また、日常のスキンケアや予防策も忘れずに行いましょう。

薬を併用しても大丈夫ですか?

複数の市販薬を併用する場合は、成分が重複しないよう注意が必要です。特に、抗炎症薬や殺菌薬、角質軟化成分を併用すると、肌に負担がかかりすぎることがあります。

薬を併用する際は、薬剤師に相談するか、製品の説明書を確認してから使用しましょう。

まとめ

ニキビは多くの方が経験する肌トラブルですが、正しい市販薬を選び、効果的に使用することで改善することができます。症状や肌質に合った薬を選び、スキンケアと併用することで、早く健康的な肌を取り戻すことができるでしょう。

また、生活習慣を見直し、ニキビができにくい環境を整えることも大切です。。

市販薬を正しくに活用して、ニキビと上手に付き合っていきましょう。

参考資料

ニキビの原因と種類|マルホ株式会社 
ニキビ・吹き出物の症状・原因|くすりと健康の情報局 
ニキビの原因・種類・治し方|エスエス製薬 
マキロン アクネージュ メディカルクリーム|第一三共ヘルスケア 

執筆者 / ファクトチェック / 監修者

Author profile

Yosuke Fukuoka

薬剤師

【薬剤師】ドラッグストア薬剤師を4年間経験。その後、本社教育部門にて市販薬セミナーの講師を務める。広告やパッケージに惑わされないお薬選びのコツを「わかりやすく」伝えられるよう、日々の執筆を行っています。

Author profile

Nobuhiro Nagao

薬剤師

病院薬剤師として6年勤務。主にがん領域を経験。
現在は調剤薬局にて経営者かつ薬剤師として地域の健康サポートに取り組んでいます。
また、webライターとしてOTCやセルフメディケーションについて正しい医療情報を発信し、悩みを解消できる記事作成に励んでいます。

一緒にセルフメディケーションについて知識を増やしていきましょう。

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