風邪の治りかけの症状とぶり返さないためにすべきこと

どんなに気を付けていても、疲れがたまっているときや季節の変わり目などに風邪をひいてしまうことはあります。風邪をひいて学校や仕事を休んでしまったとき、「早く復帰しなくては」と焦った経験は誰にでもあることだと思います。どのような症状が見られると風邪の治りかけなのか、そして治りかけのときに気を付ける点について詳しく解説していきます。

風邪の治りかけにみられる代表的な症状

風邪の治りかけに見られる独特な症状をいくつか説明します。

〇ドロドロした鼻水

風邪のひき始めは、サラサラとした鼻水が出ていても、治りかけになると緑や黄色い鼻水になっていることがあります。

ウイルスや細菌が体内に侵入すると、白血球が戦って死滅した細胞がうみとなり鼻水やたんとともに放出されます。

白血球の死骸が混ざると、鼻水やたんが黄色や緑色のドロドロとしたものに変わります。

〇せき

風邪のひき始めはたんの絡んだせきが出ることが多いですが、風邪が良くなると乾いたせきになることがあります。他の症状が消え、せき残ることもあります。

ただし、せきがあまりに長く続く場合は、せき喘息や肺炎など他の病気のサインである可能性もあります。この場合は、病院やクリニックを受診してください。

〇下痢

感染性胃腸炎というおなかの風邪をひいたとき、おなかのなかに細菌やウイルスが入り込み下痢をすることがあります。風邪の治りかけとともに下痢症状は治まりますが、消化のよいものを食べるように心がけましょう。

気になる症状に特化した薬への変更してもよい?

一般的な総合感冒薬には、発熱、せき、鼻水、たんの切れなど、さまざまな症状に効く成分が含まれています。風邪も治りかけになると症状が一つだけになったりするので、その症状に特化した薬に切り替えるのはよい判断です。

余分な成分を体に取り込まないためにも、残っている症状に合った薬へ変更してみましょう。

風邪をぶり返さないためにするべきこと

せっかく風邪が治りかけても、無理をすると風邪はぶり返してしまいます。

次のことに気を付けて風邪のぶり返しを阻止しましょう。

栄養バランスの取れた食事を継続する

風邪のひき始めには、早く回復するために食事の栄養バランスが気になりますが、風邪の回復期にもバランスのよい食事を続けることが大切です。ビタミンBやビタミンC、タンパク質は免疫力を高めるのに役立ちます。

特にビタミンCは免疫細胞を活性化させるので、みかんなどの柑橘類や緑黄色野菜を多く摂取するとよいでしょう。ビタミンCは食べ過ぎても体内で尿として排出されるので、積極的に摂取しても問題ありません。

体を温める

体を温めることで免疫力が向上します。風邪をひくと熱が出るのは、免疫力を高めてウイルスや細菌と闘うためです。ただし、汗をかくほど体を温めるのは逆効果なので、衣類や室温は調節して、食事なども利用して体を温めるようにしましょう。

熱が下がってからお風呂に入る場合は、ぬるめのお湯につかるようにしましょう。熱いお湯は体力を消耗してしまうためおすすめしません。

無理な運動をしない

風邪から回復すると、失った体力を取り戻すために運動を再開したくなりますが、完全に回復するまでは無理は禁物です。たとえばヨガなら鼻づまりに効くポーズや風邪の回復に効くポーズなど、風邪の回復中にできるポーズもあります。スタジオに行くと風邪を移してしまうこともあるので、自宅でおこなうようにしましょう。

まとめ

風邪の治りかけはとはいえ、まだまだ万全の状態ではないので、ぶり返さないように十分気を付ける必要があります。風邪が回復しても症状が続くときには医療機関を受診するようにしましょう。

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参考資料

こんな鼻炎・鼻水はかぜ?
https://www.kracie.co.jp/ph/k-kampo/hanamizu/how.html

かぜをひいてしまったら体温を上げてウイルスと闘おう
https://www.kracie.co.jp/ph/k-kampo/hikihajime_no_hikihajime/fight.html

執筆者 / ファクトチェック / 監修者

Author profile

Nobuhiro Nagao

病院薬剤師として6年勤務。主にがん領域を経験。
現在は調剤薬局にて経営者かつ薬剤師として地域の健康サポートに取り組んでいます。
また、webライターとしてOTCやセルフメディケーションについて正しい医療情報を発信し、悩みを解消できる記事作成に励んでいます。

一緒にセルフメディケーションについて知識を増やしていきましょう。

Author profile

Yosuke Fukuoka

薬剤師

【薬剤師】ドラッグストア薬剤師を4年間経験。その後、本社教育部門にて市販薬セミナーの講師を務める。広告やパッケージに惑わされないお薬選びのコツを「わかりやすく」伝えられるよう、日々の執筆を行っています。

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