ルルアタックシリーズの効果や眠気など副作用、値段などを比較

ルルアタックシリーズは風邪のつらい症状に合わせて選べる風邪薬です。そのため、商品によって配合されている成分も異なります。今回は全5種類のルルアタックの効果や眠気などの副作用、値段の違いをドラッグストアで勤務する現役薬剤師が解説します。

薬剤師からのポイント

チェックポイント

症状に特化した商品が豊富

ルルアタックシリーズは風邪のさまざまな症状のなかでも特に『つらい症状』に十分な効果を発揮できるよう、成分の種類や量にこだわり作られています。特につらい症状が『発熱』『のどの痛み』『鼻水』『せき』の4つのタイプから商品を選ぶことができます。

副作用や値段で選ばない

風邪薬を選ぶうえで一番大切なことは『自分の症状に合わせて選ぶ』ことです。「値段が高いからよく効くはず」と購入する方もいるかもしれませんが、ご自身の症状に合う風邪薬でなければ、十分に効果の実感は難しいでしょう。

また、「副作用が少ない方がよい」と副作用メインで購入すると、つらい症状を緩和する肝心な成分が含まれていない商品を購入してしまうかもしれません。まずは『症状改善』を軸に置き、副作用や値段を検討していきましょう。

ルルアタックシリーズとは

風邪薬の『ルルアタックシリーズ』は第一三共ヘルスケアから発売されている総合感冒薬(指定第2類医薬品)です。総合感冒薬(風邪薬)とは発熱、頭痛、のどの痛み、鼻水、せきなどの風邪のさまざまな症状に1つのお薬で対応できる特徴があります。

また、ルルアタックシリーズは有効成分の種類や量を調整し、風邪のさまざまな症状のなかでものどの痛みや炎症、発熱などの『特につらい症状』を緩和できるよう開発された『症状特化型』の風邪薬です。そのため、特につらい症状に合わせて商品を選ぶとよいでしょう。

なお、妊娠・授乳中の場合には服用に注意が必要です。妊娠中の場合は服用前に必ず医師に相談しましょう。また授乳中の場合、ルルアタックシリーズには母乳中移行してしまう成分が配合されているために服用できません。

ルルアタックシリーズの違い

ルルアタックシリーズは全5種類の風邪薬が販売されています。ではそれぞれの違いを詳しく解説します。

効能効果に違いはある?

効能効果に違いはありません。以下のように、ルルアタックシリーズ共通で風邪の11症状に効能効果があります。

効能効果

風邪の諸症状(のどの痛み、発熱、悪寒、頭痛、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、せき、たん、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和

しかし、ルルアタックシリーズは以下のようにご自身の『つらい症状』に合わせて選べるようになっています。

発熱・寒気
のどの痛み・炎症
鼻水
せき
(その他)1日2回服用のタイプ

眠気など副作用の違いはあるの?

ルルアタックシリーズには眠くなりやすい成分が配合されています。眠気を感じる原因の1つに風邪薬に配合されている抗ヒスタミン成分が関係しています。抗ヒスタミン成分は鼻水やくしゃみ、鼻づまりを改善する働きがある一方で、眠気や口の渇き、便秘などの副作用を引き起こす可能性があります。

また、ルルアタックNXは鼻水を抑える成分を多く配合しているため、口の渇きや便秘などの副作用は他のシリーズに比べ感じやすくなる可能性があります。

しかし、副作用の感じ方には服用する人の体調など個人差があり、一概に比較は難しいです。もし、服用後に眠気や便秘などの体調変化を感じた場合は、医師や薬剤師、登録販売者に相談してみましょう。

服用できる年齢に違いはあるの?

服用できる年齢は基本的には15歳からです。ただし、ルルアタックFXaのみ7歳から服用ができます。

7歳から服用可能

・ルルアタックFXα

15歳から服用可能

・ルルアタックEX
・ルルアタックNX
・ルルアタックCX
・ルルアタックTR

商品の価格に違いはあるの?

ルルアタックEX・NX・CXは1日あたり550円(税込)で、ルルアタックTRのみ1日あたり366円と少し安価になっています。

しかし、上記の金額はあくまで、メーカー希望の小売価格から算出した額になるため、実際薬局やドラッグストアではこの金額よりも安く販売されていることが多いです。

ルルアタックシリーズはこんな方が望ましい

では実際にルルアタックシリーズはどのような方に適した風邪薬なのか、詳しく解説します。

値段よりも効き目を重視する方

ルルアタックシリーズは『今のつらい症状』に対処したい方に最適な風邪薬です。価格は1日あたり500円前後と他のルルシリーズより高価ですが、風邪の症状のなかでも『特につらい症状』に効果を発揮できるように成分の種類や量にこだわり作られています。

そのため、「すぐにでも症状を抑えたい」「仕事で休みがとれない」など1日でも早く風邪症状をなんとかしたい方への風邪薬といえるでしょう。

つらい症状がはっきりしている方

ルルアタックシリーズは前述の通り、『今のつらい症状』に対処したい方への風邪薬です。そのため「のどの痛みが1番つらい」「鼻水をなんとかしたい」などつらい風邪の症状がはっきりしている方に適しています。

もし、つらい症状がはっきりしていない場合や、今は風邪症状がなく家庭の常備薬として備えておきたい場合はルルAシリーズの方が適しているでしょう。

15歳から服用できる

どうしても眠気を避けたい方へ

風邪薬を服用した後の『眠気』が仕事や勉強に影響してしまうこともあるでしょう。なるべく眠気が少ない風邪薬をお探しの方は、以下の記事にて眠くなりにくい風邪薬を紹介しています。ぜひ参考にしてください。

まとめ

風邪薬ルルアタックシリーズは『今のつらい症状』に対処したい人に適した風邪薬です。

他のルルシリーズに比べると値段は高い傾向にありますが、「仕事が忙しくて休めない」など、少しでも早く風邪の症状を改善したい方はルルアタックシリーズを選んでみてください。

 

こちらの記事も読まれています

新ルルA錠sと新ルルAゴールドsの比較

『ルル』シリーズの解説

眠気の出にくい市販の風邪薬

参考資料

ルルアタックシリーズ/風邪(かぜ)にルル/第一三共ヘルスケア
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/site_lulu/lulu-attack/ 

ルルアタックEXのよくあるご質問//第一三共ヘルスケア
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/faq/faq_lulu_attack_ex_q5.html 
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/faq/faq_lulu_attack_ex_q00001.html 

執筆者 / ファクトチェック / 監修者

Author profile

Nobuhiro Nagao

病院薬剤師として6年勤務。主にがん領域を経験。
現在は調剤薬局にて経営者かつ薬剤師として地域の健康サポートに取り組んでいます。
また、webライターとしてOTCやセルフメディケーションについて正しい医療情報を発信し、悩みを解消できる記事作成に励んでいます。

一緒にセルフメディケーションについて知識を増やしていきましょう。

Author profile

Yosuke Fukuoka

薬剤師

【薬剤師】ドラッグストア薬剤師を4年間経験。その後、本社教育部門にて市販薬セミナーの講師を務める。広告やパッケージに惑わされないお薬選びのコツを「わかりやすく」伝えられるよう、日々の執筆を行っています。

関連記事

  1. 「傷跡ややけど跡をなんとかしたい…」市販の医薬品クリームを薬剤師が紹介

  2. めまいに効く市販の漢方薬の効果と使い方

  3. 市販のステロイド点鼻薬とは?成分や使い方の注意点など紹介

  4. 子どもの熱を測る母親_instagram

    子どもから使えるカロナールと同じ市販薬とは。急な痛みや発熱に対応しよう

  5. 風邪薬

    市販の風邪薬の副作用。リスクを回避するために身につけるべき知識とは

  6. バファリンシリーズでアセトアミノフェン配合の商品を紹介