高タンパク質な食材とは?タンパク質の上手な摂り方|管理栄養士

ダイエットや食生活の偏りの影響で、年齢とわずたんぱく質不足の人が増えています。タンパク質不足だといくら筋トレや運動を頑張っても、筋肉のもとになるたんぱく質が不足していたら、筋肉はつきませんし、逆に痩せにくい体になってしまいます。

今回は効率よくたんぱく質を摂取できる食材や、毎日の食事のポイントをお教えいたします!

タンパク質の性質と働き

たんぱく質は、三大栄養素の一つであり、私たち人間のあらゆる臓器や体の器官の材料として必要な栄養素です。たんぱく質が20種類のアミノ酸で構成されており、その組み合わせや量の違いにより、様々な性質や作用が異なるたんぱく質が人間の体内に存在しています。

たんぱく質をは私たちの体の中を構成している成分のうち、水分に次いで2番目に多い成分です。そのため体を健康に保つために沢山の働きを担っています。

筋肉維持

筋肉はたんぱく質からできているため、タンパク質不足ではいくら筋トレや運動をしても筋肉量は増えないし、パワーもつきません。筋肉量を増やし健康維持をしていくためには毎日の食事にたんぱく質を補うことが必須です。

免疫力を上げる

ウイルスや細菌の侵入を防ぐ免疫はたんぱく質からできています。たんぱく質を摂ることで免疫機能を高める効果があり、私たちの体に侵入してくる異物を排除する働きが活発になります。

美肌効果

お肌の弾力やハリに欠かせないコラーゲンはたんぱく質からできています。たんぱく質がたりないとコラーゲンが作られにくくなり肌トラブルの原因にもなります。

貧血予防

貧血の指標となるヘモグロビンは「たんぱく質+鉄」で構成されています。動物性のたんぱく質には、たんぱく質はもちろん「鉄」も多く含まれているため貧血予防として最適です。

 1日に必要なタンパク質の摂取量は?

厚生労働省が発表している「日本人食事摂取基準(2020年版)」では、18歳以上の男女のたんぱく質推奨量は

◎男性 65g/日
◎女性 50g/日

とされ、男性なら1食20g、女性の場合は1食17g程度摂取すると、たんぱく質の不足のリスクがほどんどないとされています。ただし筋トレや激しい運動を行っている人は、上記の基準量よりやや多めに摂ることをオススメします。

高タンパク質の食材を紹介

<食品100g中のたんぱく質量>

※魚100g=大きめの切り身1切れ  
※肉100g=手のひらに乗るぐらいの量

◎動物性たんぱく質
・さけ(1切れ)     22.3g
・まぐろ        26.4g
・アジ(1切れ)     19.7g
・ささみ        23.0g
・鶏胸肉        21.3g
・鶏モモ肉       16.6g
・豚肉ヒレ       22.2g
・豚もも肉       20.5g
・卵1個(50g)       12.3g 

◎植物性たんぱく質
・納豆1p(50g)      8.1g
・絹ごし豆腐       4.9g

植物性たんぱく質は、動物性たんぱく質に比べてタンパク質量に劣ることがわかります。

管理栄養士からのポイント

たんぱく質を効率よく摂取してくためには、ちょっとした工夫が必要になります。

上手に摂取するコツ

たんぱく質を上手に摂るコツは「良質なたんぱく質を摂ること」です。

たんぱく質は20種類のアミノ酸からできており、そのうちで作ることができない9種類のたんぱく質を「必須アミノ酸」と言います。
質の良いたんぱく質とは、この必須アミノ酸がバランスよく入っているたんぱく質であり、「動物性のたんぱく質」が当てはまります。植物性のたんぱく質は、アミノ酸バランスが悪いため、動物性の食品と組み合わせて摂ることをオススメします。

例)
・納豆+シラスor卵
・豆腐+鰹節
・豆腐+ひき肉(麻婆豆腐)

間食のかわりに!

おやつの習慣がある方は、おやつの代わりに卵やチーズなどのたんぱく質を食べるとたんぱく質補給になります。

小食の方はプロテイン

プロテインは少量で沢山のたんぱく質が補える優れモノです!!プロテインも様々な種類がありますが、トレーニングや運動をする方にはホエイプロテイン、間食や満腹感を得たい場合はソイプロテインがオススメです。

まとめ

私たちの健康な体作りや美容に欠かせないたんぱく質。だからこそ、日々の生活から効率よく摂取していきたいですね。植物性・動物性偏りなく摂取してくのが理想的になります。日頃の食生活を振り返るきっかけにもなっていただくと幸いです。

 

参考資料
・筋トレダイエット効果UP 高たんぱく質レシピ151
・厚生労働省「日本人食事摂取基準2020」

執筆者 / ファクトチェック / 監修者

Author profile
Yui Yoshisuji

Yui Yoshisuji

管理栄養士 / 体質改善アドバイザー

10年間の病院勤務の経歴を生かし、「食を通し、体の内側から美・健康へ導きたい」という想いを掲げ、フリーに転身。体質改善アドバイザーとして、薬膳をベースに一人ひとりの体質に合った、食事の処方箋を提案している。

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Yuri Kido

Yuri Kido

管理栄養士 / 研究者

大学で管理栄養士の資格を取り、現在は大学院にて肥満と糖尿病の研究をしています。医学と栄養の視点から健康をサポートしていきたいと思います。

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