下痢の原因から治療まで!市販薬の使い方と家庭での対策

下痢の原因から治療まで!市販薬の使い方と家庭での対策

「お腹が緩くて外出できない…」

「こどもが急に下痢になったけどどうしたらいい?」

など下痢になると生活に支障をきたす場合がありますよね。下痢は誰でも経験することがある症状のため、下痢の原因を知り、正しい対処法を身につけることはとても大切です。今回は、下痢の原因や対策についてお話しします。

下痢とは何か

下痢とは何か

下痢は普通の便とは違い、水っぽくて何度もトイレに行く必要がある状態です。普通の便は固くて形があり、1日に1回か2回しか出ません。

しかし、下痢になると便が水っぽくなり、1日に何度もトイレに行かなくてはいけなくなります。下痢の症状は軽いものから重いものまでさまざまです。

下痢の主な原因

下痢の主な原因

下痢になる原因はたくさんあります。ここでは、食べ物や飲み物、ウイルスや細菌、ストレスや緊張、薬の副作用など、主な原因について説明します。

食べ物や飲み物

食べ物や飲み物が原因で下痢になることがあります。例えば、腐った食べ物を食べたり、清潔でない水を飲んだりすると、お腹が痛くなり、下痢を引き起こすことがあります。

また、アレルギーを引き起こす食べ物を食べると、体が反応して下痢になることもあります。

ウイルスや細菌

病気を引き起こすウイルスや細菌に感染すると、下痢になることがあります。特に、インフルエンザやノロウイルスなどが原因です。

これらのウイルスや細菌は、汚染された手で口に入ったり、感染した人と接触したりすることで広がります。

ストレスや緊張

学校や友達のことで悩んでいたり、大切な試験や発表の前に緊張したりすると、下痢になることがあります。ストレスや緊張が体に影響を与え、お腹の調子を悪くすることがあります。

薬の副作用

一部の薬を飲むと、下痢になることがあります。特に有名なものとして抗生物質があげられます。抗生物質は、体の中で細菌を殺す働きをしますが、同時に腸内の善玉菌も減らしてしまうことがあります。その結果、腸の調子が悪くなり、下痢を引き起こします。

下痢を防ぐ方法

下痢を防ぐ方法

下痢を防ぐためには、いくつかの方法があります。清潔な食べ物や飲み物を選び、手をよく洗うこと、ストレスを減らすこと、薬を正しく使うことが重要です。

清潔な食べ物や飲み物を選ぶ

食べ物や飲み物を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。食べ物は新鮮で、調理前にしっかり洗浄することが大切です。特に生野菜や果物はよく洗いましょう。

肉や魚は十分に加熱してから食べることが重要です。生のままや半生の状態で食べると、細菌や寄生虫が残っていることがあります。飲み物は清潔な水を選び、特に旅行先では水道水を避け、ボトル入りのミネラルウォーターを飲むようにしましょう。

手をよく洗う

手洗いは感染症予防の基本です。外から帰ってきた時、トイレの後、食事の前には必ず手を洗いましょう。

手洗いの際には、石けんを使って少なくとも60秒間しっかりと洗うことが大切です。手のひらだけでなく、手の甲、指の間、爪の下もしっかり洗うようにしましょう。

ストレスを減らす方法を見つける

ストレスは体調不良の原因となることがあります。ストレスを減らすためには、自分に合ったリラックス方法を見つけることが大切です。

好きな音楽を聴いたり、本を読んだり、友達と遊んだりすることで、リラックスできます。また、規則正しい生活を送り、十分な睡眠を取ることもストレス軽減に役立ちます。

正しい方法で薬を使う

薬を使用する際には、必ず薬剤師や医師の指示に従うことが重要です。自己判断で薬を使うと、副作用や薬の効き目が十分でないことがあります。

特に、抗生物質を使う時は、処方された量と期間を守ることが大切です。また、市販薬を使う際も、必ず説明書を読んで、正しい方法で使用するようにしましょう。

下痢になった時の対処法

下痢になった時の対処法

下痢になった時には、家でできることや、病院に行くべきタイミングがあります。以下では、それぞれの対処法について詳しく説明します。

家でできること

下痢になった時には、家でできる簡単な対処法があります。まず、水分を多くとることが大切です。下痢をすると体からたくさんの水分が失われるので、水やスポーツドリンクなどを飲んで水分を補うようにしましょう。

また、消化に良い食べ物を少しずつ食べることも大切です。おかゆやスープなどが良いでしょう。そして、体を休めることも忘れずに。

病院に行くべき時

下痢が長く続いたり、他の症状が出た時は、すぐに病院に行く必要があります。特に、下痢が3日以上続く時や、高い熱が出た時、血便が出た時は注意が必要です。これらの症状が出た時は、すぐに大人に伝えて、病院で診てもらうようにしましょう。

市販薬の適正な使用

市販薬で下痢を治すこともできますが、正しい使い方を知ることが大切です。市販薬は、薬剤師に相談してから使うようにしましょう。薬剤師は薬の専門家なので、どの薬が自分に合っているかを教えてくれます。

また、薬の使い方や飲む量、飲む時間なども指示に従うことが大切です。自己判断で薬を使うと、逆に体に悪い影響を与えることがあります。

下痢時に服用できる市販薬の商品紹介

下痢時に服用できる市販薬の商品紹介

下痢時に服用できる市販薬をいくつか紹介します。これらの薬は、症状を和らげるのに役立ちますが、使用する際には必ず説明書を読み、薬剤師に相談してから使用するようにしましょう。

ストッパ下痢止めEX

ストッパ下痢止めEXはライオン株式会社が販売する下痢止め薬です。

有効成分のロートエキス3倍散が腸の異常な収縮を抑えることで、腹痛を伴うような下痢に高い効果を発揮します。タンニン酸ベルベリンには原因菌の増殖を抑えたり殺菌する働きがあります。

水なしで服用できるため、外出先など急な下痢症状に素早く対応できるのも嬉しいポイントです。

ピタリット

ピタリットは大正製薬が販売する下痢止め薬です。有効成分のロペラミド塩酸塩が下痢の症状を素早く抑える薬です。

腸の運動を穏やかにし、水分の吸収を助けることで、便を固くする効果があります。急な下痢に対処するために持っておくと便利です。

新タントーゼA

新タントーゼAは第一三共ヘルスケアが販売する下痢止め薬です。有効成分のベルベリン塩化物水和物が腸内の病原菌に殺菌的に作用し、細菌性の下痢や腸内の異常な発酵による下痢に効果があります。またロートエキスやタンニン酸アルブミンの働きによって腹痛や下痢を抑えます。

5歳から大人まで服用することができるため、一家の常備薬として備えておくのも良いでしょう。

まとめ

下痢の原因を知り、防ぐ方法を理解することで、健康な生活を送ることができます。困った時は、薬剤師や医師に相談しましょう。

下痢が続いたり、他の症状が出た場合は、すぐに病院で診てもらうことが大切です。市販薬を使う際は、薬剤師に相談し、正しい使い方を守ることが必要です。

参考資料

https://www.kenei-pharm.com/ebenpi/column/column_147/ 
健康な方の排便回数は?便の状態での体調の見分け方と異常時の対処法/健栄製薬
https://hc.kowa.co.jp/tomedain/diarrhea/cause.html 
下痢の原因を知る/下痢止め薬/トメダインコーワ/KOWA
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/03_geri/index3.html 
下痢・食あたり(食中毒)の予防/くすりと健康の情報局/第一三共ヘルスケア
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000105095.pdf 
ノロウイルスによる食中毒の現状と対策について/厚生労働省
https://hc.kowa.co.jp/tomedain/diarrhea/care.html#food 
下痢になりにくい健康な腸を作る/下痢止め薬/トメダインコーワ/KOWA
https://brand.taisho.co.jp/pabron/kaze-iroha/iroha04/#:~:text=1%E6%97%A5%E3%81%AB%E4%BD%95%E5%BA%A6,%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%81%AE%E5%A4%89%E5%8C%96%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82 
おなかが痛いの?と思うときや下痢をしているとき、どうしたらいいの?/大正製薬
https://stoppa.lion.co.jp/product/stoppa 
ストッパ下痢止めEX/製品ラインナップ/ライオン株式会社
https://www.catalog-taisho.com/category/05/004/05441 
ピタリット/大正製薬
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/products/details/tantose_a 
新タントーゼA(詳細)/第一三共ヘルスケア

執筆者 / ファクトチェック / 監修者

Author profile

Yosuke Fukuoka

薬剤師

【薬剤師】ドラッグストア薬剤師を4年間経験。その後、本社教育部門にて市販薬セミナーの講師を務める。広告やパッケージに惑わされないお薬選びのコツを「わかりやすく」伝えられるよう、日々の執筆を行っています。

Author profile

Nobuhiro Nagao

薬剤師

病院薬剤師として6年勤務。主にがん領域を経験。
現在は調剤薬局にて経営者かつ薬剤師として地域の健康サポートに取り組んでいます。
また、webライターとしてOTCやセルフメディケーションについて正しい医療情報を発信し、悩みを解消できる記事作成に励んでいます。

一緒にセルフメディケーションについて知識を増やしていきましょう。

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