日焼けの痛みを和らげる!適切な対策とケア方法を紹介

日焼けの痛みを和らげる!適切な対策とケア方法を紹介

「楽しかったのに家に帰って日焼けが痛すぎる…」

「汗かいたのに痛くてお風呂に入りたくない」

夏の暑い中、海で遊んだり、スポーツの応援やライブへ行ったり夢中で楽しんだあと、日焼けで後悔したことありませんか?過度に日焼けすると皮膚に痛みを伴うことがあります。

この記事では、日焼けによる痛みの原因とその対処法について詳しく解説します。日焼けを防ぐ方法や、痛みを和らげるためのケアについても紹介しますのでぜひご覧ください。

日焼けによる痛みの原因

日焼けによる痛みの原因

日焼けは、紫外線が皮膚にダメージを与えることで発生します。紫外線が皮膚に当たると、皮膚細胞が損傷し、炎症が起きます。この炎症が痛みの原因です。

また、日焼けによって皮膚が乾燥し、引きつるような痛みを感じることもあります。

日焼けのメカニズム

日焼けのメカニズム

日焼けは紫外線により皮膚が赤くなる「サンバーン」と、その後黒くなる「サンタン」があります。

サンバーンは紫外線による皮膚のヤケド、サンタンはその結果おこるメラニン増加です。

紫外線のなかでも日焼け(サンバーン)の主な原因はUVB※です。細胞のDNAに取り込まれたUVBはDNA鎖の隣同士のピリミジン塩基を結合させて、ピリミジン2量体という一種の傷を作ります。

この傷を直すため修復反応がきっかけとなったり、直接的に皮膚細胞にダメージを与えたりすることで炎症を引き起こして痛みが生じます。

※UVAとは…日差しを浴びた後にすぐに肌を黒くする紫外線のこと。肌の深部にまで到達する。
※UVBとは…肌に炎症を起こさせる紫外線のこと。肌の表面に影響を与える。

日焼け後の初期対応

日焼け後の初期対応

日焼けは初期対応が非常に重要です。適切なケアを行うことで、痛みやダメージを最小限に抑えることができます。

冷水や冷たいタオルで冷やす

まず、日焼けした皮膚を冷却することが大切です。冷水で皮膚を冷やすことで、炎症を抑え、痛みを和らげることができます。冷却ジェルや冷たいタオルを使用するのも効果的です。

保湿をして皮膚に潤いを与える

日焼け後の皮膚は乾燥しやすく、バリア機能が低下しているためなっているため、十分な保湿が必要です。アロエベラジェルや保湿ローションを使用して、皮膚に潤いを与えましょう。これにより、引きつり感や乾燥による痛みを和らげることができます。

痛みの緩和をする

日焼けによる痛みを和らげるために、市販の鎮痛薬を服用することも有効です。また、日焼け後の皮膚に適した痛みを和らげるクリームを選びましょう。これにより、痛みの緩和が期待できます。

日焼けを防ぐための対策

日焼けを防ぐための対策

日焼けを防ぐための対策を実践することで、日焼けによる痛みを予防できます。

日焼け止めの使用

SPFとPAの表示を確認し、自分の肌や活動に合った日焼け止めを選びましょう。適切な量を使用し、2~3時間ごとに再塗布することが大切です。

SPF:紫外線のB波(UVB)を防ぐ効果の高さ(2~50で表される)
PA:紫外線のA波(UVA)を防ぐ効果の高さ(+、++、+++の3段階で表される)

衣類での保護

UVカット素材の衣類や帽子、サングラスを活用して、直接日光に当たらないようにしましょう。特に夏の強い日差しの中では、これらのアイテムを利用することで、日焼けを防ぐ効果が高まります。

日陰での過ごし方

日中の直射日光を避け、日陰で過ごすように心がけましょう。影を利用して休憩することで、紫外線の影響を軽減することができます。

日焼け後のスキンケア

日焼け後のスキンケア

日焼け後のスキンケアは、皮膚の回復を助け、痛みを和らげるために重要です。

洗顔と入浴

日焼け後の皮膚はデリケートなので、優しく洗うことが重要です。熱いお湯を避け、ぬるま湯で洗顔や入浴を行いましょう。強くこすらず、泡立てた石鹸を優しく肌にのせるようにして洗います。

保湿

痛みや肌のほてりがおさまってきたら、肌を保湿して保護してあげましょう。

日焼け後のお肌は敏感な状態であるため、保湿する際にも注意が必要です。

化粧水をつける際には、強くパッティングするのを控え、やさしくつつみこむようにプレスしましょう。

もし日焼けがひどい場合は、普段から使っているスキンケア商品の使用は控え、肌の状態が改善した後に敏感肌用や乾燥肌用のお肌に刺激がすくない商品を選んで保湿しましょう。

継続的なケア

日焼け後の数日間は、特に注意してスキンケアを行いましょう。新しい皮膚が生成されるまでの期間は、さらなるダメージを避けるために、紫外線対策を徹底することが重要です。

日焼け後の痛みに使える市販薬

日焼け後の痛みに使える市販薬

ここでは日焼け後の痛みに使える市販薬を3つ紹介します。

フルコートf

フルコートfは田辺三菱製薬が販売する、ステロイド成分が配合された塗るタイプの市販薬です。

有効成分のフルオシノロンアセトニドが肌の炎症を抑えることで、日焼け後の皮膚の痛みや赤みを緩和することができます。

大人の人差し指の先から第一関節まで出した量(約0.5g)を大人の手のひら2枚分くらいの広さに伸ばして塗るのが適量の目安となります。

リンデロンVsローション

リンデロンVsローションはシオノギヘルスケアが販売する、ステロイド成分が配合されたローションタイプの市販薬です。有効成分のベタメタゾン吉草酸エステルが肌の炎症を抑えることで、日焼け後の皮膚の痛みや赤みを緩和することができます。

ローションタイプの乳液なので、軟膏やクリームのべたつきが気になる方にも使いやすい剤形となっています。

ロキソニンS

ロキソニンSは第一三共ヘルスケアが販売する、痛み止め成分が配合された飲むタイプの市販薬です。

有効成分のロキソプロフェンナトリウムが痛みや炎症の原因となるプロスタグランジンの発生を抑えることで、日焼け後の皮膚の痛みや赤みを緩和します。

広範囲の痛みや赤みが気になる方は内服薬でのケアが向いています。

まとめ

日焼けによる痛みは適切なケアで予防・軽減できます。冷却や保湿、市販薬の使用、そして正しいスキンケアを実践することで、皮膚の痛みを和らげることができます。

また、日焼けを防ぐための対策として、日焼け止めの使用や適切な衣類の着用、日陰での過ごし方を心がけましょう。日焼け対策をしっかりと行い、夏のアクティビティを楽しみましょう。

参考資料

https://www.dermatol.or.jp/qa/qa2/q04.html 
https://www.yuskin.co.jp/hadaiku/detail.html?pdid=39 
https://hc.mt-pharma.co.jp/hifunokoto/solution/434 
https://hc.mochida.co.jp/basic_skincare/bodycare/aftercare.html 
日焼け – MSDマニュアル家庭版 
日焼け止めのSPFやPAとは?正しく、日焼け止めを選んで紫外線対策!|Kampoful Life by クラシエの漢方 
製品情報|フルコートf 
リンデロンVsローション 
ロキソニンS(詳細) 
日焼け後の肌が眠れないほど痛い、ブツブツになってきた…どうすればいい? 

執筆者 / ファクトチェック / 監修者

Author profile

Yosuke Fukuoka

薬剤師

【薬剤師】ドラッグストア薬剤師を4年間経験。その後、本社教育部門にて市販薬セミナーの講師を務める。広告やパッケージに惑わされないお薬選びのコツを「わかりやすく」伝えられるよう、日々の執筆を行っています。

Author profile

Nobuhiro Nagao

薬剤師

病院薬剤師として6年勤務。主にがん領域を経験。
現在は調剤薬局にて経営者かつ薬剤師として地域の健康サポートに取り組んでいます。
また、webライターとしてOTCやセルフメディケーションについて正しい医療情報を発信し、悩みを解消できる記事作成に励んでいます。

一緒にセルフメディケーションについて知識を増やしていきましょう。

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