赤ちゃんの虫さされに使えるムヒベビー。商品の特徴や選び方を解説

「赤ちゃんに市販の虫さされ薬を使っていいの?」

ご自身の薬を選ぶ時よりも、大切な子どものお薬選びには慎重になってしまいますよね。虫さされ薬ムヒベビーシリーズは赤ちゃんのお肌に合わせて作られた商品で、年齢や症状によって商品を選ぶことができます。商品の特徴や選ぶ時のポイントを薬剤師が簡単に解説します。

薬剤師からのポイント

商品を選ぶ前に『年齢』を確認しよう

ムヒベビーシリーズやムヒパッチAは商品によって『生後1ヶ月から』『生後3ヶ月から』『1才以上』など使用開始目安年齢が設けられています。商品の効き目や成分も大切ですが、子どもの年齢をしっかり確認して商品を選ぶようにしましょう。

虫さされの『症状』を見極めよう

虫さされ薬は症状に対して必要な成分が配合された商品を選ぶことが大切です。そのため、『かゆみ』だけなのか、『赤みや腫れがあるのか』など子どもの症状の状態を見極めて、商品を選ぶようにしましょう。

『赤み』や『腫れ』が気になる時はこれ

かゆみだけでなく、皮膚の赤みや腫れが気になる場合は抗炎症成分を配合した『ムヒ・ベビーb』のクリームタイプを選ぶとよいでしょう。液体タイプの『液体ムヒベビー』やパッチタイプの『ムヒパッチA』には抗炎症成分が配合されていません。

ムヒベビーシリーズとは

ムヒベビーシリーズとは赤ちゃんの肌トラブルについて考え作られた皮膚外用薬です。赤ちゃんの三大肌トラブルである虫さされ、あせも、おむつかぶれをはじめ、湿疹やじんましんなどに効果のあるお薬です。

ムヒベビーシリーズはクリームタイプと液体タイプの2種類があり、どちらもステロイド無配合で、お肌に刺激が少ない弱酸性タイプの虫さされ薬です。

また、かゆみ・虫さされ薬の『ムヒシリーズ』にはムヒパッチAという商品もあり、こちらはパッチタイプのお薬なのでかきむしって症状を悪化させやすい子どもに向いている商品です。

商品の選び方(年齢別)

ここでは赤ちゃんや子ども向けの虫さされ薬ムヒベビーシリーズとムヒパッチAについて、使用開始目安年齢とともに紹介していきます。

生後1ヶ月から使える虫さされ薬

ムヒ・ベビーb

・クリームタイプの虫さされ薬

・生後1ヶ月から使用可能

商品にはかゆみ止め成分のジフェンヒドラミン塩酸塩をはじめ、赤みや腫れを抑えるグリチルレチン酸や血行を良くして、虫さされの治りを早めるトコフェロール酢酸エステルなどを配合しています。

赤ちゃんの腕や足だけでなく、顔へも使用できます。目の周りに使用する場合は目の中に入らないように注意しましょう。

生後3ヶ月から使える虫さされ薬

液体ムヒベビー

・液体タイプの虫さされ薬

・生後3ヶ月から使用可能

商品にはかゆみ止め成分のジフェンヒドラミン塩酸塩とお肌の正常な働きを助けるパンテノールの2成分を配合しており、かゆみによってかきこわしがちな赤ちゃんのお肌に向いている商品です。

こちらはスポンジタイプの商品のため、クリームと異なり、手を汚さずサッと手軽に塗ることができるのもポイントです。

注意点として抗炎症成分は配合されていませんので、赤みや腫れが気になる場合にはムヒ・ベビーbを選ぶのがよいでしょう。

1才から使える虫さされ薬

ムヒパッチA

・パッチタイプの虫さされ薬

・1才から使用可能

商品にはかゆみ止め成分のジフェンヒドラミンをはじめ、殺菌作用のあるイソプロピルメチルフェノールやかゆみをしずめるℓ-メントールを配合しています。

子どもの場合かゆみがあると我慢できずにかきむしってしまうことがありますが、パッチタイプならかきむしりやかきこわして症状が悪化してしまうことも防いでくれます。

注意点として抗炎症成分は配合されていませんので、赤みや腫れが気になる場合にはムヒ・ベビーbを選ぶのがよいでしょう。

お出かけ前には虫よけスプレーを

外出前には虫よけスプレーを使用して、虫にさされない対策も大切です。

市販の虫よけスプレーは成分や濃度によって使用できる年齢や回数が変わってきます。
子どもの虫よけスプレーの選び方は以下の記事を参考にしてみてください。

まとめ

赤ちゃんや子どもの虫さされ薬を選ぶ時には、『使用開始目安年齢』『症状』を十分に確認することが大切です。ムヒベビーシリーズやムヒパッチAの効き目は、赤みや腫れにも効き目があるのか、かきこわしの心配があるかによっても商品を選ぶことができます。子どもは自分で症状を訴えることがむずかしいため、お肌の状態をしっかりと確認して商品を選んであげましょう。

 

こちらの記事も読まれています

子供から使えるアセトアミノフェン配合の市販薬

塗り薬と化粧品、日焼け止めの塗る順番

頭痛薬の選び方

参考文献

赤ちゃんの虫さされ・かゆみに/液体ムヒベビー/池田模範堂
https://www.ikedamohando.co.jp/products/insect_bite/r_muhi_baby.html

赤ちゃんの肌トラブルに/ムヒ・ベビーb/池田模範堂
https://www.ikedamohando.co.jp/products/insect_bite/muhi_baby.html

お子さまの虫さされ・かゆみに/ムヒパッチA/池田模範堂
https://www.ikedamohando.co.jp/products/anpanman/muhi_patch_a.html

執筆者 / ファクトチェック / 監修者

Author profile

Yosuke Fukuoka

薬剤師

【薬剤師】ドラッグストア薬剤師を4年間経験。その後、本社教育部門にて市販薬セミナーの講師を務める。広告やパッケージに惑わされないお薬選びのコツを「わかりやすく」伝えられるよう、日々の執筆を行っています。

Author profile

Nobuhiro Nagao

薬剤師

病院薬剤師として6年勤務。主にがん領域を経験。
現在は調剤薬局にて経営者かつ薬剤師として地域の健康サポートに取り組んでいます。
また、webライターとしてOTCやセルフメディケーションについて正しい医療情報を発信し、悩みを解消できる記事作成に励んでいます。

一緒にセルフメディケーションについて知識を増やしていきましょう。

関連記事

  1. 非ステロイド剤「トレンタムGクリーム」の成分と注意点を解説

  2. 「アセトアミノフェン錠HP」の特徴や価格について|効果や作用も再確認

  3. メンタームメディカルリップMnで唇ケア。メンソレータムとの違いも紹介

  4. ニノキュアで肌トラブルを解消しよう。腕のブツブツの原因とは?

  5. 小青竜湯の効果について|アレルギー性鼻炎や他の花粉症薬との違い

  6. 1歳から使えるカロナール成分と同じ市販薬『こどもパブロン坐薬』とは