市販薬の「リンデロンVs」は医療用成分を同量配合。その特徴や効果とは?

身近な皮膚トラブルである湿疹やあせも、かぶれなどに伴う強いかゆみに悩まされていませんか。かゆみを早く鎮めたいと思いながらもステロイド外用薬ってなんとなく「怖い」という方も多いでしょう。

今回は優れた抗炎症作用を有するステロイド成分を配合した『リンデロンVs』について、使い方も併せて詳しく解説します。

「リンデロンVs」の特徴

リンデロンVsには他のOTC医薬品にはない様々な特徴があります。この章ではそれぞれの特徴を詳しく解説します。

スイッチOTC医薬品

リンデロンVsはスイッチOTC医薬品に分類される一般用医薬品です.

スイッチOTC医薬品とは医療用医薬品として用いられていた有効成分を、一般用医薬品として使用できるよう切り替えた(スイッチ)ものです。医療用医薬品として、使用の実績がある、有用性が高いなどの条件をクリアしたものがスイッチOTC医薬品として認可されます。

医療用成分と同量配合

指定第2類医薬品※に分類されるリンデロンVsは医療用医薬品として用いられているステロイド成分を同量配合しています。

今までは医師の処方箋が必要であった医薬品がドラッグストアなどで購入可能となり利便性が高まった一方、薬剤師等によるしっかりとした服薬サポートが重要です。

※2021年6月11日現在

市販薬では最も強いランク

ステロイド外用薬には5段階の強さ(ランク)があることをご存じですか。弱い方からウィーク、マイルド、ストロング、ベリーストロング、ストロンゲストです。これらの強さのうち現在(2021年6月)OTC医薬品として販売されているステロイドは、ストロングランクまでしかありません。

リンデロンVsにはOTC医薬品として最も強いランクのストロングに分類されるステロイドを配合しています。

軟膏タイプとクリームタイプの2種類

リンデロンVsにはリンデロンVs軟膏とリンデロンVsクリームの2種類が存在しており、患部の状態や好みにあわせて選ぶことができます。

軟膏タイプ

クリームタイプよりも刺激が少なく、保湿効果は高い。様々な状態の患部に使用できるが、べたつきがあるのが特徴。

クリームタイプ

水分の中に油を混ぜたもので、べたつきが少なく伸びが良いのが特徴。乾燥した部位には使用可能ですが、湿ってジュクジュク(湿潤)した部位への使用は刺激になることがあるため、向いていません。

「リンデロンVs」の成分について

ベタメタゾン吉草酸エステル

リンデロンVsはベタメタゾン吉草酸エステルというストロングランクに分類されるステロイド成分を配合しています。

このステロイド成分には炎症を鎮める(抗炎症効果)、赤みを鎮める(血管収縮作用)、炎症を引き起こす細胞の増殖を抑える(細胞増殖抑制作用)、抗体の産生を抑えて免疫機能を低下させる(免疫抑制作用)などの作用があり、湿疹やかゆみなどの炎症を抑える働きがあります。

「リンデロンVs」の製品について

リンデロンVsの詳しい効果効能、使い方について解説します。

効能効果

湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、かゆみ、しもやけ、虫さされ、じんましんなどの皮膚における赤みを伴う炎症に効果がある医薬品です。

用法用量

1日1回~数回 適量を患部に塗布してください。

適量とは塗り終わった表面が少しべたつき、ティッシュペーパーが軽く張り付く程度を指します。

また、ステロイド外用薬を使用する際には1FTUという薬を塗る範囲についての考え方があります。これは、人差し指の先端から第一関節までに乗せた外用薬の量が大人の手のひら2枚分の範囲に相当する量だという考え方です。

 

注意情報

リンデロンVsを使用するにあたり次のことに注意してください。

1、次の人は使用しないでください。

・本剤または本剤の成分によりアレルギー症状を起こしたことがある人

2、次の部位には使用しないでください

・水ぼうそう、みずむし・たむしなどまたは化膿している患部

・目、目の周囲

3、顔面には広範囲に使用しないでください

4、5~6日を使用の目安として、長期連用は避けてください

薬剤師からのポイント

医療用医薬品「リンデロンVG」とは別成分のため注意

似たような名前の医療用医薬品にリンデロンVGという外用薬がありますが、リンデロンVGの代わりにリンデロンVsを使用することはできません。

リンデロンVGには抗生物質である『ゲンタマイシン硫酸塩』が配合されており、細菌感染を伴うか、その恐れのある湿疹・皮膚炎や乾癬などの治療に使われる外用薬です。

保湿剤を併用する場合の塗る順番について

保湿剤とステロイド外用薬、どっちを先に塗ればいいんだろうと疑問に思ったことありませんか。実ははっきりとした決まりはありません。しかしながら、特にこだわりのない方は先に保湿剤を塗り、そのあとにステロイド外用薬を塗ることをおすすめします。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

塗る場所や年齢で吸収率が異なる

ステロイド外用薬を使用する際には、塗る場所や年齢で吸収率が異なることに注意が必要です。ヒトの皮膚は一見同じように見えますが、場所や年齢によって厚さなどが異なります。

皮膚が薄い場所ではステロイドの吸収率が上がるため、部位によってはステロイドの使用が適さないことがあります。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

まとめ

今回はステロイド成分を配合したスイッチOTC医薬品『リンデロンVs』について解説しました。

リンデロンVsはストロングランクに分類されるステロイド成分が医療用医薬品と同量配合されており、すぐれた抗炎症作用を有しています。

ステロイドと聞くと拒否反応を示していた方も、リンデロンVsの有用性について理解できたのではないでしょうか。つらいかゆみ、早く治したい皮膚症状を鎮めるためにも自身の症状とリンデロンVsの使い方をよく理解し、正しくお使いください。

参考文献

リンデロンVsについて|リンデロンVs

リンデロン-VG軟膏0.12%/リンデロン-VGクリーム0.12%

執筆者 / ファクトチェッカー / 監修者

Nobuhiro Nagao

Nobuhiro Nagao

コンテンツディレクター/薬剤師

病院薬剤師として6年勤務。主にがん領域を経験。
現在は調剤薬局にて経営者かつ薬剤師として地域の健康サポートに取り組んでいます。
また、webライターとしてOTCやセルフメディケーションについて正しい医療情報を発信し、悩みを解消できる記事作成に励んでいます。

一緒にセルフメディケーションについて知識を増やしていきましょう。

Ryo Omura

メディア責任者 / WEBディレクター / 薬剤師

医療編集プロダクションMEDW 代表

株式会社TENTIAL メディア責任者

Neutral Works inc. コンテンツディレクター

理念
・予防医療のメディア発信
・医療職の働き方にも自由度を。リモートワーク環境の構築

メディアから医療を支える「デジタルチーム医療」を中心に活動中

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