めまいの原因と対策!市販薬の使い方や予防方法を紹介

めまいの原因と対策!市販薬の使い方や予防方法を紹介

「立ち上がった瞬間にふらつく…」
「突然のめまいで不安になる…」

めまいは誰にでも起こりうる不快な症状です。原因はさまざまで、軽いものから日常生活に支障をきたすものまでありますが、適切な薬を使うことで症状を緩和できます。

この記事では、めまいを軽減するための市販薬の選び方や効果的な使い方、原因別の対策について詳しく解説します。原因を知り、めまいを早く解消しましょう。

めまいの原因とは

めまいの原因とは

めまいはさまざまな要因で引き起こされる症状であり、原因によって対応策が異なります。

ここでは、めまいの主な原因を解説します。

内耳の問題

内耳の平衡感覚を司る部分に異常があると、めまいが起こることがあります。

特に「良性発作性頭位めまい症」や「メニエール病」は、内耳の異常が原因でめまいを引き起こす代表的な病気です。これらのめまいは突然起こり、回転するような感覚を伴います。

血圧の低下

血圧が急に低下すると、脳に十分な血液が送られず、めまいが生じることがあります。

急に立ち上がったときに起こる「立ちくらみ(起立性低血圧)」がこれに当たります。

自律神経の乱れ

自律神経のバランスが乱れることで、めまいが引き起こされることがあります。

ストレスや疲労、不規則な生活習慣が自律神経を乱し、めまいの原因になることがあります。

脳の異常

稀に、脳の病気が原因でめまいが生じることがあります。脳梗塞や脳出血などの深刻な病気が背景にある場合は、めまいに加えて頭痛や意識障害、手足のしびれ、ろれつが回らないなど、他の症状も伴います。

めまいに効く市販薬の種類と特徴

めまいに効く市販薬の種類と特徴

めまいを和らげるための市販薬には、さまざまな種類があります。症状の原因に応じて、適切な薬を選ぶことが大切です。ここではめまいに効く市販薬を紹介します。

メイマック

小林製薬が販売する漢方薬で、有効成分に沢瀉湯(たくしゃとう)を配合しています。

めまいの原因の1つに内耳リンパのむくみがあり、沢瀉湯は利水作用によってむくみを改善することで、平衡機能を改善し、めまいを改善します。

特に、目が回るような回転性のめまいに適した漢方薬です。

漢方薬でありながら錠剤タイプの商品であるため、漢方独特の苦味や粉剤が苦手な方にとっても服用しやすい商品となっています。

【服用方法】

15歳以上:1回3錠1日2回食前又は食間

「クラシエ」苓桂朮甘湯エキス顆粒

クラシエ株式会社が販売する漢方薬で、有効成分に苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)を配合しています。漢方では体内に水分が滞ることで、めまいが起こると考えられています。

苓桂朮甘湯は体に滞った水分を取り除くことで、めまいを改善します。

めまいだけでなく、立ちくらみ、耳鳴りも気になる方に適した漢方薬です。

小さなお子様から服用できる商品となっています。

【服用方法】

15歳以上:1回1包1日3回食前又は食間

7歳〜14歳:1回2/3包1日3回食前又は食間

4歳〜6歳:1回1/2包1日3回食前又は食間

2歳〜3歳:1回1/3包1日3回食前又は食間

2歳未満:1回1/4包1日3回食前又は食間

※1才未満の乳児には、医師の診療を受けさせることを優先し、止むを得ない場合のみ服用させてください。

奥田脳神経薬

奥田製薬株式会社が販売するめまい改善薬で、3種の洋薬と7種の生薬を配合しており、ストレスや疲れから起こるめまい・耳鳴りを改善することができます。

ストレスや疲れから起こる耳鳴り、めまい、首肩のこり、頭痛、頭重、いらいら、不安感などの症状に効果をあらわします。

【服用方法】

15歳以上:1回5錠1日2回

市販薬の効果的な使い方

市販薬の効果的な使い方

めまいを改善するためには、市販薬を正しく使うことが重要です。以下のポイントに注意して、効果的に市販薬を活用しましょう。

用法・用量を守る

市販薬は、指定された用法・用量を必ず守って使用することが大切です。過剰に摂取すると、副作用が発生する可能性があるため、説明書をよく読んで使用しましょう。

漢方薬は食前・食間服用

めまいに効く市販薬には漢方薬が使用されていることがあります。漢方薬は基本的に食前・食間服用となっているため、日頃慣れ親しんでいる食後服用ではないことに注意しましょう。

食前は食事の約30分前、食間は食後2〜3時間後をさします。

併用に注意

複数の市販薬を併用する場合、成分が重複していると、副作用が強く出る可能性があります。他の市販薬を併用する際には、薬剤師に相談しましょう。

めまいを予防するための生活習慣

めまいを予防するための生活習慣

薬だけでなく、日常生活の中でめまいを予防するための習慣を身につけることも重要です。4つのポイントを押さえて予防しましょう。

規則正しい生活を送る

不規則な生活や睡眠不足は、自律神経の乱れを引き起こし、めまいの原因となります。毎日規則正しい生活を送り、十分な睡眠を取ることで、体調を整えましょう。

水分補給を心がける

脱水症状はめまいを引き起こす一因です。特に夏場や運動後にはこまめに水分を摂取し、体内の水分バランスを保つことが重要です。

ストレス管理を行う

ストレスは自律神経に大きな影響を与えるため、日常的にストレスを感じやすい人は、リラックスできる時間を作り、ストレス管理を行いましょう。適度な運動や趣味に没頭する時間を取り入れると、リラックス効果が期待できます。

食事のバランスを整える

めまいの予防には、栄養バランスの良い食事も重要です。特にビタミンB群や鉄分、マグネシウムなどは、神経や血行をサポートし、めまいの発生を防ぎます。

まとめ

めまいはさまざまな原因で起こりうる症状ですが、市販薬を効果的に使うことで、症状を和らげることができます。自分のめまいの原因に合った薬を選び、正しい使い方を守ることが大切です。また、規則正しい生活や栄養バランスの取れた食事、ストレス管理を行うことで、めまいの予防も可能です。

薬を上手に活用し、めまいに対処することで、快適な日常生活を送れます。もし、めまいが頻繁に起こったり、薬を使っても改善しない場合は、早めに医師に相談することをおすすめします。めまいは、時に重大な病気のサインである可能性もあるため、適切なケアが重要です。

日常的な予防と早期の対応を心がけて、めまいによる不安を減らし、安心して過ごせる日々を目指しましょう。

参考資料

めまいとメニエール病 | 目・耳・鼻 | サワイ健康推進課 
めまい|耳鼻咽喉科・頭頸部外科 
メイマックが効くメカニズム 
【漢方解説】めまい、立ちくらみに苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう) 
奥田脳神経薬 

執筆者 / ファクトチェック / 監修者

Author profile

Yosuke Fukuoka

薬剤師

【薬剤師】ドラッグストア薬剤師を4年間経験。その後、本社教育部門にて市販薬セミナーの講師を務める。広告やパッケージに惑わされないお薬選びのコツを「わかりやすく」伝えられるよう、日々の執筆を行っています。

Author profile

Nobuhiro Nagao

薬剤師

病院薬剤師として6年勤務。主にがん領域を経験。
現在は調剤薬局にて経営者かつ薬剤師として地域の健康サポートに取り組んでいます。
また、webライターとしてOTCやセルフメディケーションについて正しい医療情報を発信し、悩みを解消できる記事作成に励んでいます。

一緒にセルフメディケーションについて知識を増やしていきましょう。

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