花粉症薬の選び方を紹介!目的や症状に応じて商品を選ぼう

花粉症の時期になると「くしゃみがとまらない」「鼻水が気になって集中できない」など多くの悩みが生じます。

悩みを解消しようとドラッグストアに花粉症薬を買いに訪れると、ずらっと並ぶ商品に「どれを買えばいいの?」とさらに悩んでしまうことがありますよね。

今回は数ある花粉症薬の中から自分に合う商品を選ぶポイントやあなたに合うおすすめ商品を紹介します。

花粉症薬の選び方のポイント

数ある花粉症薬の中から、自分に合う商品を選ぶ際に考えるべき4つのポイントについて紹介します。

①継続して服用できるか

仕事や学校、家事など生活スタイルによって服用できるタイミングが異なります。薬が作用する時間は成分により違いがあり、指定された用法用量で服用しなければ期待される効果を得られない可能性があります。どの用法用量が継続して服用できるか考えてみましょう。

②アレルギー様症状以外にも抑えたい症状があるか

一般的に花粉症薬はくしゃみや鼻水などのアレルギー様症状を抑える薬です。しかし、中には頭重感(頭が重い感じ)やのどの痛みなどアレルギー様症状以外の症状にも悩んでいる方もおられます。自分がどの症状を抑えたいか考えてみましょう。

③眠気や口の渇きなど副作用は避けたいか

花粉症薬には眠気や口の渇きなどの副作用があります。とにかく症状を抑えたい方もいれば、仕事や勉強、部活動のためなるべく眠気などを避けたい方もおられます。自分が副作用を避けたいどうか考えてみましょう。

④ピンポイントな症状に悩んでいるか

「目だけがすごくかゆい」「今日はやたらと鼻水が出る」などピンポイントな症状が出ている、または1か所だけ症状が強く出ているかどうか考えてみましょう。

ポイントごとにおすすめの花粉症薬を紹介

女性薬剤師

上記のポイントから自分がどのような商品を求めているか整理できましたか?

ここからは各ポイントごとにおすすめの商品を紹介します。

①継続しやすい「服用回数」で選ぶ

花粉症薬は商品によって1日1回~3回と服用回数が異なります。

仕事や学校、家事などで忙しくなるべく服用回数を減らしたい方は1日1回タイプ毎食後飲む方が忘れにくいという方は1日3回タイプなど、生活スタイルや自分の性格に合わせて商品を選びましょう。

代表的な商品をピックアップしました。

1日1回タイプ

・アレジオン®20
・クラリチン®EX
・エバステル®AL

  
1日2回タイプ

・アレグラ®FX
・アレルビ
・タリオン®AR(要指導医薬品)

  
1日3回タイプ

・パブロン®鼻炎カプセルSa
・鼻炎薬A「クニヒロ」

②色んな症状を抑えたいなら「複合剤タイプ」から選ぶ

・パブロン®鼻炎カプセルSa
・鼻炎薬A「クニヒロ」

花粉症薬の主成分は「抗ヒスタミン成分」であり、くしゃみや鼻水などアレルギー様症状を抑えてくれます。どの花粉症薬にも抗ヒスタミン成分は含まれていますが、有効成分が抗ヒスタミン成分のみ含まれている「単剤タイプ」その他の成分も配合された「複合剤タイプ」があります。頭重感のどの痛みなど色んな症状を抑えたい方は複数成分が入った「複合剤タイプ」がおすすめです。

③眠気などを抑えるなら「第2世代抗ヒスタミン薬」

・アレグラ®FX
・クラリチン®EX
・アレジオン®20

抗ヒスタミン成分は多数存在し、第1世代と第2世代にわけることができます。第2世代は第1世代に比べて眠気や口の渇きなどの副作用が少ないことが知られています。そのため、仕事や勉強、部活中に眠気を生じたくないという方は「第2世代抗ヒスタミン薬」がおすすめです。

④ピンポイントの症状には点鼻薬や点眼薬を

・ロートアルガード®
・ロートアルガード® クリアブロックZ

花粉症薬には内服薬以外にも点鼻薬や点眼薬があります。ピンポイントな症状に悩んでいる方は点鼻薬や点眼薬を使用しましょう。内服薬に比べて、使用後の眠気の心配も少なくピンポイントな症状を抑えることができます。また、特にひどい場合は内服薬と併用することも可能です。

ただし、併用する場合は眠気のリスクが高まることや車などの運転操作を控えるなど注意が必要であることを覚えておきましょう。

点鼻薬を選ぶ際の注意点

鼻水や鼻詰まりなどアレルギー症状の緩和に使用できる点鼻薬には、成分による分類があります。それぞれ使い方が異なり、使用方法を誤るとかえって鼻づまりの原因になる可能性があるため注意が必要です。

アレルギー症状の緩和に使用できる市販の点鼻薬には以下の分類があります。

成分代表商品
ステロイド成分フルナーゼ、ナザール®AR
抗アレルギー成分ロートアルガード®ST鼻炎スプレー
血管収縮成分ナザール®「スプレー」

この中でも血管収縮成分を含む商品の使いすぎは『薬剤性鼻炎』を引き起こす可能性があるため注意しましょう。

薬剤性鼻炎とは…薬剤性鼻炎とは薬剤の使用によって引き起こされる鼻閉 (鼻詰まり) で鼻漏 (鼻水)、後鼻漏、くしゃみを伴わないものを指します。

血管収縮成分を使用する場合は、症状のひどいときだけに留めるなど適正な使用方法を心がけるようにしてください。

市販の花粉症薬を服用する上での注意点

ポイント 女性

最後に花粉症薬を服用する上でどの商品にも共通する注意点を確認していきます。

アレルギー性鼻炎にのみ使用しましょう

市販の花粉症薬は鼻みずやくしゃみなどアレルギー様症状の改善に用いるものです。

同じ名前の商品や同成分の商品が医療用医薬品にあり、「蕁麻疹や皮膚炎」など皮膚症状で処方された方もおられるかと思いますが、今回ご紹介した市販の花粉症薬には皮膚症状の改善には使用できないため覚えておきましょう。

また、アレルギー様症状でも予防目的での使用は認められていませんので注意してください。

服用可能年齢を確認しましょう

年齢によって大人と用法用量が異なる場合や、服用できない場合があります。お子さんに服用させる場合は特に服用可能年齢の確認を行いましょう。

症状が続く場合は医療機関に受診しましょう

1週間程度服用しても症状が続く場合は、医療機関への受診をおすすめします。受診をして原因の追及や症状に合う医療用医薬品の処方をもらい、早く改善できるようにしましょう。

目的や症状に合わせて自分に合う花粉症薬を選ぼう!

花粉症薬を選ぶポイントからおすすめ商品、服用時の注意点などを紹介してきました。症状の悩みや生活環境は人それぞれです。まずは、自分が何を一番優先したいかを考えてみましょう。

そして、そのポイントを踏まえて自分に合う商品を探すと選びやすくなるのではないでしょうか。今回、各ポイントで紹介したおすすめ商品について記事リンクも貼っていますので詳しく知りたい方は是非ご覧になってください。

この記事で花粉症の辛い時期が少しでも楽になれば幸いです。是非自分に合う商品を見つけてください。

 

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執筆者 / ファクトチェック / 監修者

Author profile

Nobuhiro Nagao

病院薬剤師として6年勤務。主にがん領域を経験。
現在は調剤薬局にて経営者かつ薬剤師として地域の健康サポートに取り組んでいます。
また、webライターとしてOTCやセルフメディケーションについて正しい医療情報を発信し、悩みを解消できる記事作成に励んでいます。

一緒にセルフメディケーションについて知識を増やしていきましょう。

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