「朝起きたら喉が痛い」なんてことがよくありますよね。喉の痛みはウイルスや細菌の感染・乾燥・喉の使い過ぎなど、さまざまな原因によって引き起こされます。また、喉の痛みに対して効果のある市販薬は多く、どの商品を使えばよいかわからない方も多いでしょう。この記事では喉の痛みに効果のある市販薬について詳しく解説します。
薬剤師から3つのポイント
喉の痛みに効く『成分』を正しく選ぼう
喉の痛みに効果のある市販薬は数多くあります。しかしながら、一般的な市販薬には複数の有効成分が配合されており、どの成分に喉の痛みの効果があるのかわかりづらいと思います。喉の痛みに効く成分を理解し正しい商品を選んでください。
喉の痛みはかぜの前兆
喉の痛みの多くはウイルスや細菌の感染によって引き起こされます。過労やストレスなどが原因で喉の免疫力が低下した時に、ウイルスや細菌が体内へと侵入することで感染が起こります。体内にウイルスや細菌が長く留まると発熱などのかぜ症状が現れることもあり注意が必要です。
薬だけでなく保湿も重要
寝るときに口を開けていたり、花粉症の季節に口呼吸をしていると喉が乾燥し痛みを引き起こすことがあります。特に冬は大気が乾燥しているため乾燥による喉の痛みが起こりやすくなります。
喉が痛くなる原因
喉が痛くなる原因は大きく分けて『ウイルスや細菌の感染』『喉の乾燥』『喉への刺激』『喉の使いすぎ』等が挙げられます。
これらの原因によって、喉に炎症が起こることで痛みが発生します。
喉の痛みを緩和する代表成分
風邪薬に配合されている喉の痛みを緩和する成分には次のものが挙げられます。
先ほど喉の痛みの原因は炎症だと説明しましたが、次に解説する有効成分はそれぞれの働きにより炎症を鎮める効果があります。
イブプロフェン
イブプロフェンは『非ステロイド性抗炎症薬』に分類される医薬品です。抗炎症薬という名前の通り、炎症の原因となる物質の産生を抑えることで喉の痛みを緩和します。
トラネキサム酸
トラネキサム酸は炎症を引き起こす『プラスミン』の働きを抑えることでのどの痛みを緩和します。
カンゾウ
カンゾウはカンゾウという植物の一部を乾燥させたものを指します。葛根湯を代表するさまざまな漢方薬に配合されており、鎮咳 (咳を鎮める)、去痰 (痰を出しやすくする)、抗炎症などさまざまな効果を持つ成分です。
グリチルリチン酸
グリチルリチン酸は先ほど挙げた生薬であるカンゾウから抽出される有効成分です。炎症を抑える働きがあります。
喉の痛みを緩和してくれる市販の風邪薬
喉の痛みを緩和してくれる市販の風邪薬を紹介します。次に紹介する市販薬は医師の処方箋が無くても購入できるため、病院に行く時間がない方でも薬局やドラッグストアなどで購入できます。
代表商品
・ベンザブロックLプレミアム(イブプロフェン トラネキサム酸)
・ストナアイビージェルEX(イブプロフェン トラネキサム酸)
・コルゲンコーワ IBTXα(イブプロフェン トラネキサム酸)
・パブロンエースPro(イブプロフェン)
・ルルアタック TR(イブプロフェン グリチルリチン酸)
・新ジキニン顆粒(カンゾウ)
・プレコール持続性カプセル(カンゾウ)
「症状は喉の痛みだけがつらい!」こんな方へ
喉の痛みに加えて発熱や鼻水、咳など風邪症状がある方は上記で紹介した『風邪薬+のどの痛み』商品をご検討ください。また、なかには症状が『のどの痛みだけ』の方もいるかもしれません。このような方はのどの痛みに特化した商品も選択肢のひとつです。風邪薬に比べて配合成分が少ないため、必要な成分だけ取り入れることができます。
のどの痛みに特化した市販薬は現在作成中です。作成できるまでしばらくお待ちください。
まとめ
今回は喉の痛みに効果がある風邪薬について解説しました.
喉の痛みは『ウイルスや細菌の感染』『喉の乾燥』『喉への刺激』といった要因で起こり、生活の質を低下させます。つらい喉の痛みを放置せず、薬を飲むことは早期治療にとって重要です。
しかしながら、市販薬を使用しても症状の改善が見られない場合には早めに病院を受診し適切な処置を受けてください。
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参考資料
・カンゾウ_ユンケル
https://www.yunker.jp/syoyaku/ss08/
執筆者 / ファクトチェック / 監修者
Nobuhiro Nagao
病院薬剤師として6年勤務。主にがん領域を経験。
現在は調剤薬局にて経営者かつ薬剤師として地域の健康サポートに取り組んでいます。
また、webライターとしてOTCやセルフメディケーションについて正しい医療情報を発信し、悩みを解消できる記事作成に励んでいます。
一緒にセルフメディケーションについて知識を増やしていきましょう。
Yosuke Fukuoka
【薬剤師】ドラッグストア薬剤師を4年間経験。その後、本社教育部門にて市販薬セミナーの講師を務める。広告やパッケージに惑わされないお薬選びのコツを「わかりやすく」伝えられるよう、日々の執筆を行っています。