「痛みに速戦力。」というキャッチフレーズの『ロキソニンS』。ドラッグストアをはじめ、テレビCMやネット広告など、もはやこのパッケージをほとんどの方は知っているのではないでしょうか。
今回は、痛みや発熱時に服用する「ロキソニンS」の特徴と、症状に合わせて選ぶロキソニンSシリーズを解説します。
ロキソニンSの特徴
ロキソニンSは、3つの特徴があります。
痛み止め成分の中で胃への負担が少ない
ロキソニンSは、成分が体の中で吸収後に効果が現れる『プロドラッグ』という性質を持っています。
かつて痛み止めの薬は、体の中で吸収する前から作用しているため、『胃への負担がかかりやすい』特徴がありました。
ロキソニンSは、体内へ吸収する前段階は作用せず、吸収後に作用を発揮することで『胃への負担を軽減』することに成功したのです。
「痛み」や「発熱」に対する作用が速やか
ロキソニンSの成分「ロキソプロフェンナトリウム水和物」は、服用後に体内へ吸収してから作用を発揮する時間が速やかという特徴があります。
そのため、急な頭痛や生理痛で困っているときにロキソニンSを服用することで、早めに痛みを取り除くことが期待できます。
眠くなりやすい成分を含まない
鎮静成分の服用による「眠気」を引き起こす成分を含んでいないため、仕事や勉強集中して取り組むことができます。また、車などの運転や高所・危険な作業を行う方も服用できます。
また、痛みの鎮痛補助剤として使用することのある『カフェイン』成分も含まないため、睡眠を妨げることなく眠ることができます。
ロキソニンSの服用に関する情報
次にロキソニンSの服用に関する情報を見ていきましょう。
効能効果 – どのような症状に効く?
「頭痛」「生理痛」「歯の痛み」に速くよく効きます。
その他、「発熱」「喉の痛み」「肩こり」「筋肉痛」「神経痛」「腰痛」「打撲・ねんざ」など効果があります。
服用する量と回数
15歳以上から服用できます。『1回1錠』服用してください。
ただし、原則『1日2回まで』です(再び症状が現れた際は、4時間以上服用間隔を空けてから3回目の服用が可能です)。
副作用
よくある副作用は「胃のむかつき」「胃の痛み」です。まれに「皮膚のかゆみ」が現れることがあります。副作用が現れた場合は、病院へ受診するようにしてください。
過去にロキソニンやそのジェネリック医薬品、ロキソニンSを服用して副作用が現れた方は、医師または薬剤師に相談してください。
その他副作用につきまして、詳しくはこちらをご覧ください。
病院で処方される成分と同じ「ロキソニンS」
ロキソニンSは、病院で処方されて薬局で受け取る医療用医薬品「ロキソニン」と同じ成分です。薬を作る際に入れる添加剤も同じです。
ロキソニンとロキソニンSの違いは、錠剤の『デザイン』です。ロキソニンSに「刻印」と「割線」が入っていないため、服用するにおいて同じものと考えて良いでしょう。
ジェネリック医薬品は、添加物が異なることがあります。
ドラッグストアで販売しているロキソニンSシリーズ
ドラッグストアで販売しているロキソニンSですが、他の色のパッケージも見たことありませんか。これから紹介する2種類の『ロキソニンS 〇〇』は、「ロキソニンS」にある成分を『プラス』した製品です。
自分の症状とコストに合わせて、あなたに合ったロキソニンSを選びましょう。
ロキソニンSプラス
ロキソニンSプラスは、ロキソニンSと比較して小型化した錠剤です。また、ロキソニンSに含まれる「ロキソプロフェンナトリウム水和物」の成分に「酸化マグネシウム」をプラスした製品です。
ロキソニンSプレミアム
ロキソニンSプレミアムは、ロキソプロフェンナトリウム水和物に『胃酸の中和』『鎮静成分』『鎮痛補助成分』の3成分をプラスした製品です。また、服用量は1日2錠です。1回服用量に注意しましょう。
また、ロキソニンSシリーズ3種類のうち、「ロキソニンSプレミアム」のみ『眠気』が現れることがあります。副作用に注意してください。
あなたに合うロキソニンSを選びましょう
ロキソニンSは、市販薬の中でも知名度の高い製品です。シリーズも3種類あり「配合成分」と「値段」からどれを選びか悩むかと思います。自分はどの製品が良いか、『症状』>『コスト』を意識しながら自分に合ったロキソニンSを選びましょう。
こちらの記事も読まれています
バファリンEXの特徴
ナロンLoxyの特徴
ロキソニンの飲み過ぎ
参考資料
・ロキソニンS(詳細)|第一三共ヘルスケア
・プロドラッグ – 薬学用語解説
・酸化マグネシウムE便秘薬|健栄製薬
執筆者 / ファクトチェック / 監修者
Ryo Omura
医療編集プロダクションMEDW 代表
株式会社TENTIAL メディアディレクター、リーガルチェック
理念
・誰にでもわかりやすい医療ヘルスケア情報を発信
・医療職の働き方にも自由度を。リモートワーク環境の構築
メディアから医療を変える「デジタルチーム医療」を中心に活動。
スマートなメディア制作を心がけております。