【湿疹】各医療従事者が原因や症状を解説|治療と予防のポイント

湿疹

湿疹などのかゆみは皮膚トラブルの中でも『国民が日常的に抱える症状』の内の上位を占めており、湿疹を市販薬(OTC医薬品)で対応する割合も他の疾患の平均より高いことが分かっています1)

そして、セルフメディケーションの意識が高くなっていることは喜ばしいことではありますが、湿疹にはいくつか種類があり対処方法も異なるため、誤った方法を選択するとかえって治りが遅くなる場合があります。

この記事では医師をはじめ、薬剤師、看護師、管理栄養士が各専門家の視点から『湿疹』について解説していきます。それぞれの専門知識を読み、正しく予防・セルフメディケーションを行えるようにしていきましょう。

もくじ

湿疹とは【医師 1-4 】

湿疹とは皮膚の表面(表皮・真皮上層)に起こる炎症のことで、皮膚炎ともよばれています。

湿疹は全身のどこにでもできる可能性があり、赤ちゃんからお年寄りまで年齢を問わず症状が現れます。症状として一般的なものをご紹介します。

・かゆみ
・赤み
・ぶつぶつ
・小さな水ぶくれ 

このうち1つだけ症状が見られることもありますが、複数の症状が同時に現れることもあります。原因によっては湿疹ができたり治ったりと、症状が繰り返すこともあります。

湿疹が慢性的にできる人は、以下のような症状になりやすくなります。

・皮膚がただれる
・ジュクジュクする、膿がでる
・かさぶたができる
・ゴワゴワ・ザラザラした皮膚になる
・乾燥しやすい皮膚になる

この状態では、全身の皮膚のバリア機能は弱くなっています。ちょっとした刺激で湿疹ができやすく治りにくい状態になっているため、結果として湿疹を繰り返してしまうのです。

湿疹を発症する病因

皮膚は表皮・真皮・皮下組織の3つの層からできています。それぞれに、体を守るために重要な役割を果たしています。

表皮はいちばん外側にあり、紫外線や雑菌、ウイルスから体を守っています。真皮はその内側にあり、血管や汗を出す汗腺があります。さらにその内側の皮下組織には、皮下脂肪があります。

通常であれば、表皮が外の刺激から体を守ってくれています。けれども、このバリア機能が何らかの理由で壊れ、皮膚に炎症をおこした状態を湿疹・皮膚炎とよんでいます。湿疹ができる原因は外からの刺激でできる外的要因と、体調や体質などによっておきる内的要因が関係して起きるといわれています。

外的要因と内的要因は、以下のものがあげられます。

・外的要因:薬剤、化学物質、金属、界面活性剤、花粉、細菌、カビ
・内的要因:体調、アレルギー体質、皮膚の乾燥

ほとんどの場合は、これらの要因が関係しあって湿疹ができていると考えられています。そのため、原因を1つに特定することが難しくなっているのです。

湿疹の種類とその特徴

湿疹にはその原因と症状によって、たくさんの種類にわけることができます。
気になる症状とともに、わかりやすく解説していきます。

あなたの湿疹はどのタイプですか?

接触皮膚炎(=かぶれ)

接触性皮膚炎は一般的にはかぶれともよばれています。原因が「外からの刺激」であることがはっきりしている場合に、接触性皮膚炎と診断されます。

接触性皮膚炎は大きく分けて刺激性とアレルギー性の2つがあります。

刺激性接触皮膚炎

皮膚に接触した刺激物質が原因で、角質のバリア機能が壊れることで免疫が反応し局所的に炎症をおこした状態です。赤ちゃんのおむつかぶれはおむつによる擦れ、擦れによる細かい傷に尿や便などの刺激となって皮膚のかぶれがおこる刺激性接触皮膚炎であるといわれます。他にも、金属や海界面活性剤、有機溶剤など身近なものが原因となり、シャンプーや石鹸など最初は問題なく使うことができたものでも毎日使うことで刺激性接触性皮膚炎になることもあるのです。刺激性接触皮膚炎では原因物質に触れないようにすることが治療の第一歩です。

アレルギー性接触皮膚炎

刺激性接触皮膚炎よりも微量な原因物質で、免疫が反応し引き起こされるのがアレルギー性接触皮膚です。ある物質を体がアレルギ―反応の原因物質として認識してしまうと、体を守るために過剰な免疫反応が起きるようになります。次にまた原因物質と接すると、かゆみや皮膚炎などの症状として体が反応するようになります。その反応した状態がアレルギー性接触皮膚炎で、同じ原因物質に触れる度に同様の症状を繰り返しやすくなってしまうのです。一番の治療方法は、原因物質に触れる機会を少なくし、アレルギー反応をおこさないようにすることです。

アトピー性皮膚炎

かゆみのある湿疹が良くなったり、悪くなったりを繰り返す状態です。アトピー性皮膚炎の患者さんは皮膚の乾燥とバリア機能が低下から、外からの刺激に弱くなっており、全身でアレルギー性の炎症をおこしてしまうのです。とくに皮膚が比較的やわらかいおでこや、目や口、耳、首、手足の関節に湿疹が現れることが多く、同じ場所にできやすい傾向があります。アレルギーの治療をしていくことで、すこしずつ症状の改善が期待できます。

脂漏性皮膚炎

皮脂がたくさん出る毛穴にできる湿疹で、脂漏性(しろうせい)湿疹とも呼ばれています。頭や生え際、顔などに出来ることが多く、赤ちゃんから乳幼児期に多い「乳児型」と思春期以降に多い「成人型」があります。しっかりと石鹸で皮脂を除去するだけでなく、石鹸が肌に残らないように充分に洗い流すことが大切です。マラセチア菌という細菌が原因となるこおもあり抗真菌薬の外用を使用することもあります。

貨幣状湿疹

1~5cm程度のやや大きな丸い形の湿疹ができ、形がコイン(貨幣・かへい)に似ていることから貨幣状湿疹とよばれています。赤みや水ぶくれ、ジュクジュクするなど、強いかゆみがありなかなか良くなりにくく、足や腕、お腹周りやおしりにできやすい湿疹です。原因はよくわかっていませんが、虫さされやかぶれから発症するケースやアトピー性皮膚炎の症状のひとつとしてでることがあります。

自家感作性皮膚炎

自家感作性皮膚炎がどうして起きるのかは、きちんとわかってはいません。
現在わかっているのは、体のどこかに何かの原因で湿疹ができ、その湿疹を掻いたりすると、そこでアレルギー反応や細菌感染がおき、全身のどこかにかゆみのある湿疹が広がっていくということです。もともとあった湿疹を治し、体のアレルギー反応を抑えていくことで、改善していく湿疹です。

うっ滞性皮膚炎

足の静脈の血流が悪くなり、足の膝から下に血液やリンパなどがたまることで、むくんでしまい、炎症が起きている状態の皮膚炎です。下肢静脈瘤や長時間の立ち仕事、高齢者、とくに肥満を伴う女性に多くみられます。足の血液が上半身に戻りにくくなっているので、慢性化してしまうことも多く、ひどくなると皮膚が硬くなり、潰瘍が出来てしまうことがあります。静脈の血流を改善することで、症状の改善が期待できす。

皮脂欠乏性湿疹

皮脂の分泌が減り、皮膚が乾燥すると皮膚のバリア機能がこわれてしまいます。症状のはじめは乾燥だけですが、かゆみが出たり、掻くことで炎症をおこして湿疹ができてしまいます。皮脂が少なくなる高齢者に多く、保湿剤をしっかり塗る・皮膚を清潔に保つことで症状の改善が期待できます。

汗疱

汗疱とは、汗管(かんかん)から出る汗の出口に炎症が起き、水ぶくれやふやけて皮膚がめくれる状態をさします。汗をよくかく春先から夏ころにかけてできる湿疹で、多くはかゆみを伴います。汗の出口が多い、手のひらや指・足の裏や指にできることが多く、軽症である場合には2-3週間程度で自然によくなります。ひどい場合には、ステロイドなどの塗り薬を使用する場合もあります。

汗疱を予防する、悪化させないためには、手足を清潔に保ち乾燥させておくようにしましょう。手洗いや入浴後には水分をしっかりふき取り、乾燥させておくことが大切です。

湿疹と蕁麻疹(じんましん)との違い

湿疹と蕁麻疹は見た目はほとんど変わりません。湿疹は症状がすこしずつあらわれ、数日間から数週間続きます。
けれども、蕁麻疹の多くはアレルギー反応で症状が現れます。蕁麻疹の原因に反応すると、数分から数時間の短時間に急に蕁麻疹が現れ、出たり引いたりします。さらに、症状が24時間以内に跡形もなく消えてしまうのも蕁麻疹の特徴です。

湿疹に対するセルフメディケーション【薬剤師 5-9 】

ご自身で湿疹の原因を突き止めることが難しい場合、心当たりがない場合には、皮膚科医を受診することをおススメします。病名や症状に合わせて適切な治療をおこなうことで、湿疹を早く治すことができます。治療を長引かせないことで、お肌をきれいな状態に保つこともできますので、早めに皮膚科医に相談しましょう。

軽度の湿疹に使用できる市販薬

様々な湿疹について解説しました。ここからは湿疹に使用できるお薬について解説します。今回は、医師からの処方箋が必要な医療用医薬品ではなく、ドラックストアや薬局などで購入可能な市販薬について詳しく解説します。

ステロイド外用剤

ステロイドという名前を聞くと、危ないお薬だと思う方もいるかもしれません。しかしながら、ステロイドは高い治療効果を持っており、医療現場でもよく使用されています。治療効果が高い反面、副作用リスクも高いということから危ない薬であるというイメージがついてしまったのかもしれません。
今回はステロイド外用剤の種類、使用方法、副作用について特に詳しく解説します。

抗ヒスタミン薬

抗ヒスタミン薬は鼻炎のみならず、湿疹に対しても使用されることをご存じでしょうか。湿疹といっても、アレルギー性の湿疹に対して抗ヒスタミン薬を使用することができます。
体内のアレルギー反応を引き起こす物質の一つにヒスタミンがあります。このヒスタミンが鼻炎や湿疹などを引き起こすため、抗ヒスタミン薬で皮膚のかゆみや赤みなどの症状を抑えることができるのです。

保湿剤

皮膚でおこる疾患には皮膚のバリア機能がうまく働いていることも重要となります。皮膚のバリアを適切に保つために、保湿剤は重要な役割を担ってくれます。

ヘパリン類似物質

ヘパリン類似物質は保湿作用や血流量増加作用などを有しており、様々な皮膚疾患に対して使用されるお薬です。医療用医薬品ではヒルドイドという名称で発売されており、名前を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
わかりづらいですが「ヒルドイド」という医薬品の有効成分が「ヘパリン類似物質」です。
ヘパリン類似物質を含有した市販薬は数多くの種類が存在しています。どの商品を選べばよいかわからない場合には、薬剤師や登録販売者に相談してみてください。

白色ワセリン

白色ワセリンは石油を精製(きれいにする)ことで作られる医薬品です。石油から作られると聞くと危ないお薬のように感じますが、肌に対しての刺激性は少なく、大人から子供まで使用することができます。
白色ワセリンは軟膏の基剤としても使用されている医薬品で、肌が過度に乾燥することを防ぐ役割があります。
また、白色ワセリンは他の市販薬と比較しても値段が安く、使用しやすいという特徴もあります。

ステロイド外用剤を使用するうえでの注意点

ステロイド外用剤を使用するうえで気を付けておきたいことについて以下で解説します。

ステロイドランクによる使い分け

ステロイド外用剤にはいくつかの強さがあり、皮膚の状態や症状によって使い分けられています。
ステロイド外用剤のランクは強い順に

『1. 最も強い(strongest)』
『2. 非常に強い(very strong)』
『3. 強い(strong)』
『4. おだやか(mild)』
『5. 弱い(weak)』

となっています。
市販薬には『3. 強い(strong)』、『4. おだやか(mild)』、『5. 弱い(weak)』のランクに分類される商品が販売されています。
さらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

ステロイド外用剤の上手な塗り方

ステロイド外用剤の塗り方を説明するときによく1FTU(フィンガーチップユニット)という言葉が使われます。これは、大人の人差し指の先から第一関節まで乗せた外用剤の量が、大人の手のひら2枚分に相当するという考え方です。
やってみると少し多いと感じる方もいらっしゃると思いますが、外用剤は適切な量を塗ることで治療効果や保湿効果を発揮できます。
また、ステロイド外用剤は効果の高いお薬ですので、疾患部位以外には使用しない、傷口には使用しないなどの注意が必要です。
さらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

ステロイド外用剤の正しい使用期間

ステロイド外用剤は長期間使用することで副作用リスクが高まるお薬です。医師が処方する医療用医薬品と異なり、自らの判断で使用する市販薬は特に注意が必要です。
具体的には、1週間以上続けて使用しないように注意してください。
5~6日使用しても症状が改善しない場合には、他の理由もしくは疾患の程度がセルフケアの範囲を超えていることが考えられます。

ステロイド外用剤の副作用について

ステロイド外用剤は局所での作用を目的としたお薬ですので、ステロイドの飲み薬や注射薬と比較して全身への影響は少なくなっています。
ステロイド外用剤の副作用リスクとして皮膚が薄くなったり、血管が浮き出て見えることがあります。
これらの副作用は2週間以上など、長期間の使用でらあわれやすくなるため長期間の使用はお控えください。

軽度な湿疹には市販薬でセルフケアを

湿疹の程度が軽度である場合には市販薬でのセルフケアも可能です。

セルフケアをするうえでのポイント

皮膚疾患のセルフケアをするうえで大切になるのは以下の2点です.

・患部をよく観察し、改善していることが確認できること
・外用剤の長期使用は避け、改善が見られない場合には医療機関を受診すること

ご自身の使用するお薬についてよく理解し、正しく使用してください。

正しい湿疹の処置や予防対策【看護師 10 】

湿疹を早く治す、悪化させないためには、正しい処置と予防対策が大切です。
今回は3つのポイントをご紹介します。

保湿剤などで皮膚のバリアを

皮膚の乾燥は、皮膚のバリア機能を低下させる原因になります。皮膚のバリア機能が低下すると、外からの刺激に弱くなり、湿疹ができやすくなってしまいます。乾燥し皮膚のバリア機能が低下すると、かゆみを引き起しやすくなります。痒くなるとどうしても掻いてしまうので、皮膚に細かい傷を作ってしまいます。その結果、掻いた部分の湿疹に菌が繁殖しジュクジュクしたり、炎症をおこしてしまう危険性があります。

皮膚のバリアを作るうえで、保湿剤は欠かせません。

保湿剤は、市販薬も含めるととてもたくさんの種類があり選ぶのも大変です。実は大きく分けると

・軟膏・クリーム
・ローション
・泡タイプ

の3タイプがあります。塗ったときの質感や肌ざわりがそれぞれ異なりますので、ご自身の好みに合った保湿剤を医師や薬剤師と相談して選びたいですね。

保湿剤はそれぞれに適切な使用量と使用頻度があります。
実はみなさんが「これくらいが適量」と思って塗っている量は、充分な量ではないというのは知っていましたか?軟膏タイプでは、人差し指の先から1つ目の関節まで伸ばした量(約0.5g)を、大人の両手の平くらいの面積に塗るのが適量とされています。

軟膏を塗っていても適量でないと、十分な効果が得られず、湿疹が治りにくくなってしまいます。薬の処方を貰う際に薬剤師に適量を確認し、しっかりと保湿剤を塗って皮膚を保護していきたいですね。

湿疹の原因がわかる場合は避けるように

湿疹の多くは外的要因といわれる、皮膚に触れる物質や環境で症状が現れています。原因を避けることで症状の改善が期待できます。例えば、金属や化粧品、シャンプーや洗剤類に含まれる界面活性剤が、湿疹の原因になっているのであれば使用を避けるようにしたいですね。

ストレスをためない

ストレスを感じると、ストレスホルモンが分泌されます。ストレスホルモンは自律神経や免疫の働きを低下させ、炎症を引き起こす作用があります。強いストレスはかゆみを引き起こすと考えられています。

また、「強いストレスがあると人は顔や頭を掻く」ことが、心理・行動パターンの分析結果からわかっています。「掻く=気持ちいい」ので、ストレス発散のために無意識に掻いてしまうのです。

ストレスをためないようにすると、ストレスホルモンも分泌されませんし、掻く行動も減らすことが期待できます。どのような病気も、ストレスは大敵です。上手に発散していくようにしたいですね。

湿疹の食事療法【管理栄養士 11 】

湿疹に対して明確な食事療法はあるのか、湿疹のかゆみを悪化させないためにオススメの食材やどのような食生活を心がけることがよいのか管理栄養士の目線から解説します。

湿疹に対して確立された食事療法はない

湿疹には様々な原因がありますが外的刺激によるかぶれであることが多く、治療はステロイドの外用薬が主体となります。湿疹の治療に対して医療現場で確立された食事療法はなく、食事だけで完全に治癒することは難しいと考えられます。発疹が出た場合は適切な薬剤の処方が必要となりますのでまずお近くの皮膚科を受診しましょう。

辛い物やアルコールなどは避けたほうがよい

外用薬などの治療をしてもかゆい場合に普段の食事で気を付けることとして、控えたほうが良い食材や飲料があります。それは刺激のある食べ物・飲み物です。例えば辛いものや熱いもの、お酒などのアルコール、カフェインが挙げられます。刺激のある食事によって体が温まるとかゆみが発生することがあります。特にアルコールは血流をよくすることでかゆみを悪化させたり、酔うことで無意識に掻きむしってしまうことがあります。かゆみがひどいことで何度も掻いてしまうと掻き傷ができ、化膿して湿疹の治りが悪くなってしまうこともあります。
湿疹によるかゆみが強い場合は、これ以上悪化しないようにするためにも一時的に辛い物やお酒などは控えて患部を冷やすと良いでしょう。

脂漏性湿疹では脂っこいものを避けてビタミンの摂取を

脂漏性皮膚炎は様々な要因で発症しますが原因のひとつに、ファーストフード中心などの偏った食生活によるビタミンB群の不足が考えられています。そこで脂漏性皮膚に悩んでいる方は食事バランスに気をつけながらビタミンB群を意識的に摂取すると良いでしょう。ビタミンB群が豊富な食材はほうれん草やしいたけ、キャベツ、レバー、豚肉、卵、牛乳などです。
同様に、皮脂分泌作用や抗ストレス作用をもつビタミンⅭを取り入れるのもオススメです。ビタミンⅭはキウイやオレンジなどの果物や、ピーマンやブロッコリーなどの野菜に多く含まれています。また、脂っこいものや糖分の多いものは皮脂の分泌を増やしてしまいますので食べ過ぎないよう気を付けてバランスの良い食生活をこころがけましょう。

アトピー性皮膚炎と腸内環境との関連性が報告がある

アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギーが原因の疾患と腸内環境には関係があるということが指摘されています。なぜかというと、アレルギー反応と関わる免疫細胞の多くが腸に存在しているからです。腸内環境は腸内フローラと呼ばれる腸内にいる多数の菌のバランスが重要となり、体質だけではなく食事内容の影響も受けます。

食事では、野菜やきのこなどの食物繊維やヨーグルトや納豆などの発酵食品を食事に取り入れて腸内環境を改善してくれる「善玉菌」を増やすことのほか、肉類などの動物性タンパク質や脂っこいものを食べ過ぎないようにして、不調を引き起こす「悪玉菌」のエサを減らすことが腸内環境を改善するポイントです。免疫力アップのためにも腸内環境を改善できるよう普段の食事内容を見直してみてはいかがでしょうか。

参考資料
1)セルフメディケーション推進に関する有識者検討会(令和2年度第2回)p19-20
https://www.mhlw.go.jp/content/10807000/000754177.pdf 

(医師・看護師)
・湿疹(皮膚炎) │ 皮膚症状一覧 │ ひふ研 「ひふ症状、ひふ薬の使い方の疑問に答える情報サイト」 │ 第一三共ヘルスケア (daiichisankyo-hc.co.jp)
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/site_hifuken/symptom/shisshin/ 
・かぶれ Q2 – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会) (dermatol.or.jp)
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa4/q02.html 
・接触皮膚炎診療ガイドライン2020日本皮膚科学会雑誌第130巻第4号 (dermatol.or.jp)
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/130_523contact_dermatitis2020.pdf 

(薬剤師)
・使用方法|フルコートf|田辺三菱製薬
https://hc.mt-pharma.co.jp/site_flucort/use.html 
・ヒルドイドソフト軟膏0.3%
https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3339950M1137_1_09/ 
・白色ワセリン
https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/7121703X1178_1_03/ 

(看護師)
・その顔のかゆみ「ストレス」のせいかも。対処法は?病院に行くべき? | Medicalook(メディカルック) (epark.jp)
https://epark.jp/medicalook/itchy-face-stress/ 

(管理栄養士)
・皮膚の乾燥に注意!-皮脂欠乏性皮膚炎-【健康ぷらざ No.403】
https://www.med.or.jp/dl-med/people/plaza/403.pdf 
・湿疹(皮膚炎)でかゆみが起きる原因は?かゆみを伴う皮膚疾患とその対処法|田辺三菱製薬|ヒフノコトサイト
https://hc.mt-pharma.co.jp/hifunokoto/solution/1183#:~:text=%E5%AF%BE%E7%AD%96%E3%83%BB%E4%BA%88%E9%98%B2%E6%B3%95-,%E3%81%8B%E3%82%86%E3%81%84%E6%99%82%E3%81%AF%E3%80%81%E6%8E%BB%E3%81%8D%E3%82%80%E3%81%97%E3%82%89%E3%81%9A%E3%81%AB%E5%86%B7%E3%82%84%E3%81%99,%E7%97%87%E7%8A%B6%E3%82%82%E3%81%B2%E3%81%A9%E3%81%8F%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82 
・脂漏性皮膚炎とは?原因や治療・対策についても解説 | ひまわり医院(内科・皮膚科)
https://www.soujinkai.or.jp/himawariNaiHifu/2021/05/27/seborrheic-dermatitis/ 
・アレルギー体質の人が知っておきたい、食事と腸の関係 | 横浜弘明寺呼吸器内科クリニック健康情報局
https://www.kamimutsukawa.com/blog2/allergies/603/ 
・腸内細菌と健康 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html 

執筆者 / ファクトチェック / 監修者

Author profile
Makiko Kimura

Makiko Kimura

医師 / 産業医
医学部を卒業後、循環器内科、内科、睡眠科として臨床に従事。
妊娠、出産を経て、産業医としても活動するなかで、病気にならない身体をつくること、予防医学の大切さを改めて感じるようになる。
医療機関で患者の病気と向き合うだけでなく、医療に関わる人たちに情報を伝えることの重要性を感じ、webメディアで発信も行なっている。
Author profile

Yosuke Fukuoka

薬剤師

【薬剤師】ドラッグストア薬剤師を4年間経験。その後、本社教育部門にて市販薬セミナーの講師を務める。広告やパッケージに惑わされないお薬選びのコツを「わかりやすく」伝えられるよう、日々の執筆を行っています。

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Yukari Oda

Akari Oda

看護師 / 保健師
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Mizuki Ochiai

Mizuki Ochiai

管理栄養士

一般皮膚科・美容皮膚科勤務6年目 / 医師事務作業補助者 / 医療事務

現役皮膚科スタッフとしてお肌のトラブルや食物アレルギーなどを中心に管理栄養士の視点からわかりやすく有益な情報を発信していきます!

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