あなたに合うナザール点鼻薬はどれ?症状から商品を見極めよう

花粉の時期になると、急に起こる鼻水や鼻づまり、くしゃみなどつらい症状に悩まされる方も多いのではないでしょうか。鼻炎薬を服用してる方が多いなか、それでも症状が治らない場合は点鼻薬も1つの選択肢になります。今回はナザール点鼻薬の特徴やどのナザールを選べばよいか解説します。

薬剤師からのポイント

ポイント

使用期間が限定される商品もある

ナザールシリーズのなかでナザールαAR0.1%は1年間に3ヶ月を超えての使用はできません。また3ヶ月の期間は、ナザールαAR0.1%に限らず他のステロイド点鼻薬の使用期間も合わせての期間になるため、過去に病院で点鼻薬を処方されていた方も注意が必要です。

使いすぎは症状の悪化につながることも

ナザールスプレーシリーズは血管収縮成分を配合しています。鼻づまりを改善する目的で使用される成分ですが、用法用量を超えての使用や長期間使用した場合、点鼻薬の効果が弱くなってしまったり、鼻づまりの症状がかえって悪化する場合があるため注意しましょう。

ナザール点鼻薬とは

ナザールとは佐藤製薬が販売する点鼻薬です。点鼻薬とは主にアレルギー性鼻炎などの鼻水・鼻づまりを改善する目的で、鼻のなかに薬液を直接吹きかけるお薬です。

点鼻薬のなかには主に鼻水を改善する『抗ヒスタミン成分』や鼻づまりを改善する『血管収縮成分』などを主に配合している商品が多く、最近では『ステロイド』を配合している点鼻薬もあります。

ナザールシリーズの商品と特徴

鼻水や鼻づまりを改善するナザールには5種類の点鼻薬があります。点鼻薬の種類によって配合している成分や容器の作り、使用感などが変わってきます。ここでは各商品の特徴を解説します。

ナザールスプレーシリーズ

ナザールスプレーシリーズには以下の3商品があります。

ナザール「スプレー」
ナザール「スプレー」(ポンプ)
ナザールスプレー(ラベンダー)

特徴

3商品には共通で以下の有効成分を同量配合しています。

有効成分

・ナファゾリン塩酸塩(血管収縮成分)
・クロルフェニラミンマレイン酸塩(抗ヒスタミン成分)
・ベンザルコニウム塩化物(殺菌成分)

主に鼻水を抑える抗ヒスタミン成分や鼻づまりに効果がある血管収縮成分を配合しています。血管収縮成分は効き目が早く、特に鼻づまりの症状に即効性が期待できます。

ナザールARシリーズ

ナザールARシリーズには以下の2商品があります。

ナザールαAR0.1%<季節性アレルギー専用>
ナザールαAR0.1%C<季節性アレルギー専用>

特徴

2商品には共通で以下の有効成分を同量配合しています。

有効成分

・ベクロメタゾンプロピオン酸エステル(アンテドラッグステロイド)

ステロイドは抗炎症作用や抗アレルギー作用によって鼻水・鼻づまり・くしゃみを改善します。

ステロイドと聞くと「副作用が心配」と思われる方も多いと思いますが、ナザールARシリーズに配合しているステロイドは『アンテドラッグステロイド』といいます。患部では優れた効き目を発揮し、体内では分解されて低活性になるため、薬の有効性と安全性を考えて開発されたステロイドを使用しています。

注意点としてステロイド点鼻薬は、一定期間の使用で効果を感じることができるお薬です。短期間で使用をやめるのではなく、まずは5〜6日使用してみて症状が改善してきたら使用回数を減らしましょう。

どの商品が合う?ナザールの選び方

ここでは5つのナザールスプレーからどの商品を選べばよいか解説していきます。症状や使用シーン、年齢などご自身に合わせた商品を選んでみましょう。

まずはナザールスプレー

「急な鼻水や鼻づまり」「ハウスダストによる予期せぬ鼻症状」などアレルギー性の鼻炎や急性鼻炎などの鼻水・鼻づまりを一時的に抑えたい方はナザールスプレーシリーズを試してみましょう。

主に鼻水を抑える抗ヒスタミン成分や鼻づまりに効果がある血管収縮成分を配合しています。血管収縮成分は効き目が早く、特に鼻づまりの症状に即効性が期待できます。

花粉で鼻症状がひどい場合は

花粉症で鼻症状がひどい場合はナザールARシリーズを試してみましょう。

ナザールARシリーズはナザールスプレーシリーズとは違い、花粉などの「季節性アレルギー」専用の点鼻薬になります。

またナザールARシリーズに配合しているステロイドは、鼻水や鼻づまりを抑える効果が高いと言われています。

そのため、花粉のシーズンは鼻水や鼻づまりなどの鼻症状がひどい方に向いています。

眠気が心配な方は

仕事や学校、車の運転など眠気が心配な方はナザールARシリーズという選択肢があります。ナザールARシリーズには眠くなりやすい成分を配合していません。

一方、ナザールスプレーシリーズには眠くなりやすい成分の抗ヒスタミン成分を配合しています。点鼻薬は局所的な働きになるため、鼻炎内服薬よりも眠気の心配は少ないですが注意して使用しましょう。

子供が使用する場合は

「ナザールは何歳から使えるの?」と使用年齢が気になるご両親の方も多くいらっしゃいます。お子様が使用する場合は7歳から使用できるナザールスプレーシリーズが向いています。

一方、ナザールARスプレーは18歳から使用可能です。一般的な市販薬は、大人の服用年齢が15歳からの商品が多く、使用年齢を間違いやすい商品でもあるのでお子様に点鼻薬を使用させる場合には、年齢の確認も忘れずにおこないましょう。

ナザールを使用する際に注意すべきこと

点鼻薬は手軽に鼻水や鼻づまりなどの症状を改善できる一方で、使用期間や使用年齢を間違えてしまうと、かえって症状が悪化してしまう可能性もあります。ここからはナザールを使用する際に注意すべき点を解説していきます。

使いすぎには注意が必要

ナザールを使用するうえで、十分に注意していただきたい点が『使いすぎ』です。

ナザールスプレーシリーズには鼻づまりを改善する目的で『血管収縮成分』を配合しています。血管収縮成分とは名前のとおり、血管を収縮させ、鼻づまりを改善する効果があります。しかし、注意点として血管収縮成分は用法用量を超えての使用や長期間使用してしまうと、効き目を十分に感じることができなくなったり、逆に鼻づまりが悪化してしまうこともあります。

そのため、ナザールスプレーシリーズの1日の使用回数は6回までとし、1回の噴射も2プッシュまでに守ることが大切です。使用期間は最長でも2週間を目安にしてください。

また、ステロイド点鼻薬ナザールARシリーズは1年間のうちでの使用期間が重要です。長期間使用してしまうと鼻の乾燥感や違和感、鼻出血などが起こることがあるため、1年間に3ヶ月までと使用期間が決められています。またナザールARに限らず、病院などで他のステロイド点鼻薬を使用した期間も3ヶ月に含まれるため注意が必要です。

使用年齢を確認

ナザールは以下のように、商品によって使用年齢が決められています。6歳までのお子様は使用ができませんので注意しましょう。

<7歳から使用可能>

・ナザール「スプレー」
・ナザール「スプレー」(ポンプ)
・ナザールスプレー(ラベンダー)

<18歳から使用可能>

・ナザールαAR0.1%
・ナザールαAR0.1%C

よく聞かれる質問

鼻炎薬(内服薬)と一緒に使ってもいいの?

ナザールスプレーをはじめ、点鼻薬と鼻炎薬(内服薬)の併用は可能です。しかし注意点として、ナザールスプレーに配合している『抗ヒスタミン成分』は鼻炎薬(内服薬)にも使用されているため、併用することで眠気の副作用が起こることもあります。車の運転をする方などはお薬の説明書をよく読み、注意して使用するようにしましょう。

妊娠中に使用できるの?

妊娠中にはどんなお薬でも使用できるかを慎重に判断する必要があります。そのため、妊娠中の方は、かかりつけの医師にナザールを使用してよいか相談しましょう。

また、ナザールARシリーズは妊娠中の使用はできませんので注意しましょう。

まとめ

ナザール点鼻薬には全5種類があり、症状や年齢によって商品を選ぶことができます。また商品によって使用期間が決められているものもあり、長期間の使用には注意が必要です。この記事がご自身の状態に合ったナザール選びの助けになれば幸いです。

 

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参考資料

ナザールの製品/製品検索/薬と健康を見つめる製薬会社 佐藤製薬株式会社
https://search.sato-seiyaku.co.jp/pub/brand/nazal/ 

花粉症の点鼻薬・点眼薬。内服薬と併用してもいいの?/アレルラボ
https://brand.taisho.co.jp/allerlab/articles/042/ 

よくある季節の相談[販売をサポート]/田辺三菱製薬 地域薬剤師・登録販売者サポートネット
https://cps-net.jp/sales/self-medication/063self.html 

【使用上の注意】【解説】/新ルル点鼻薬
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/package_insert/pdf/lulu_tenbi_yaku_3.pdf 

おくすりQ&A:鼻炎用点鼻薬 日本OTC医薬品協会
https://www.jsmi.jp/qa/bien2.html 

執筆者 / ファクトチェック / 監修者

Author profile

病院薬剤師として6年勤務。主にがん領域を経験。
現在は調剤薬局にて経営者かつ薬剤師として地域の健康サポートに取り組んでいます。
また、webライターとしてOTCやセルフメディケーションについて正しい医療情報を発信し、悩みを解消できる記事作成に励んでいます。

一緒にセルフメディケーションについて知識を増やしていきましょう。

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薬剤師

【薬剤師】ドラッグストア薬剤師を4年間経験。その後、本社教育部門にて市販薬セミナーの講師を務める。広告やパッケージに惑わされないお薬選びのコツを「わかりやすく」伝えられるよう、日々の執筆を行っています。

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